30〜40代の父親は約半数が毎日朝ごはんを食べ、約6割が家族と一緒にごはんを食べるよう努力をしており、約7割が食の安全に関心がある。農林中央金庫が平成18年11月末〜12月初旬に首都20〜50kmのドーナツ圏に居住する、子どもを持つ30歳〜49歳の男性400名に対しておこなった調査で、こんな姿が浮かび上がった。
お父さんの食事事情は、毎日家で朝ごはんを食べるのは約半数(49.3%)で、一緒に食べることが多い相手は「子ども」が48.9%、「妻」が48.3%。「ひとりで」が46.6%とほぼ並んでいる。朝ごはんを食べない日がある主な理由は、「起きるのが遅い」(41.9%)、「食欲がない」(36.9%)など。朝ごはんに食べているものは、「パン」(69.3%)の方が多く、「ごはん」は55.7%。
昼食は「職場外の飲食店で」(45.8%)、「市販弁当を買う」(26.5%)などで、予算は平均607.6円。メニューは「ごはんとおかず」が84.1%と圧倒的に多い。
夕ごはんは「家で毎日」が47.5%で、平均は週に5.4回。朝ごはん(4.8回/週)より多い。夕ごはんを家で食べない日があるのは、「職場のつきあいがある」(72.4%)、「仕事がある」(61.0%)が2大要因。休日はほとんどの人が「子ども」(97.2%)、「妻」(96.5%)と夕食をともにしている。
夕ごはんに良くでてくるおかずは、焼き魚、シチュー・カレー、野菜などの炒め物、野菜・魚などの煮物が6割代。サラダ、チキンなどの揚げ物、焼き肉・ステーキが5割代。好きなものは、カレーがトップで、鍋物、焼き魚、刺身、餃子などが続く。
家での晩酌は「いつもしている」(35.8%)、「時々している」(23.5%)、「たまにしている」(20.0%)を合わせると約8割が酒付きの夕食をしている。
◆食の安全への関心強い
家族と一緒にごはんを食べるよう努力しているのは約6割。家族全員がそろって食事をするのは4割が1週に7回以上で、平均1日に1回は家族全員がそろって食事をしていることになる。
食事中は92.5%が家族と話をしており、話題は「子どもの友達のことや出来事」(73.3%)、「家庭であったこと」(67.0%)が多い。日頃の食生活についての満足度は(100点満点)は、平均で77.8点だった。
子どもに郷土食や行事食を伝えたいかについては、約8割が伝えたいと思い、種類は鍋・汁物、お雑煮が多い。子どもには食べ物を粗末にしないよう教え(73.0%)、子どもが箸を正しく持てる(76.3%)など、食事のマナーを守らせることに努力している姿も見えてくる。
食の安全への関心度は約7割が「ある」としており、具体的にはBSE(狂牛病)、鳥インフルエンザ、食品添加物、残留農薬、保存期間、輸入食品、遺伝子組換え食品などを気にしている。
「現在の日本の食料自給率はどのくらいと思うか」の質問に対しては、「30%」(28.5%)が最も多く、正解の「40%」は23.5%。「20%」も13.5%あり、実態よりも低いというイメージを持っているようだ。食の安全への関心がある人の正解率は27.0%。食べ物や食事について子どもへの教育に熱心であることが示されただけに、父親にも正しい食育をすすめることが大切ではないかと思わせる。
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