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水田実納小作料、連続11年下がる −全国農業会議所の実態調査


 全国農業会議所はこのほど、平成17年の水田小作料の実態調査結果を公表した。平成17年の全国の実納小作料は10a当たり1万6347円で、前年と比べると938円(5.4%)の大幅下落。実納小作料は、平成6年に前年の不作の影響を受けて一度上昇に転じたものの、その後は11年間連続して下がった。
 これまでのピークは昭和60年の3万4655円で、以後は下落が続いており、平成17年はそれより1万8308円(52.8%)下がって、約半値になっている。
 平成16年に比べて下がった理由は、(1)米価の低迷による土地純収益の減少、(2)農地の受け手である担い手農家の不足で、借り手市場になってきたこと、(3)大幅な転作にともなう営農意欲の減退、などの影響が考えられる。
 平成16年に比べ、17年は全ブロックで下落した。しかし、東北、北信の米どころでの小作料は高い水準で、1位の新潟県は2万7747円、2位の山形県は2万3560円など、全国平均の1.7〜1.4倍になっている。
 また、粗収益に対する実納小作料の割合を示す小作料割合は13.9%で、前年より0.8ポイント減った。
 東北では小作料割合が20%前後の県が多く、全体的に水準が高い。1位は茨城県で25.7%、2位は秋田県で21.0%、3位は青森県で19.7%となっている。
 小作料の目安として農業委員会が決める標準小作料と実納小作料を比べると、水稲のみを作付けしている田では全国の実納小作料は標準小作料より10a当たり72円(0.4%)高いことがわかった。
 予め定められた契約期間別にみると、「10年以上」が最も高く、1万8167円、「1年未満」は最も安く、1万3649円だった。また、小作料支払い全体の4分の1は「物納」されているが、水準は物納の方が低い傾向が平成9年から続いている。

(2007.4.10)

 

 

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