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施設の冬春ミニトマト、農業所得最も高い〜平成18年産春野菜
−農水省統計部


 農水省がこのほど公表した平成18年産春野菜の経営統計によると、10a当たりの農業所得は施設の冬春ミニトマトが最も高く289万4000円、次いでいずれも施設の冬春ししとうが260万円、冬春きゅうりが202万8000円などとなっている。
 一方、露地野菜の農業所得は施設ものに比べ総じて低く、最も高い春夏にんじんが10a当たり42万8000円、次いで春ねぎ(白)が42万3000円、春ねぎ(青)が38万3000円など。
 春の施設野菜は果菜類が中心であり、根菜類や葉茎菜類が中心の露地野菜に比べて収穫が長期にわたるうえ、収量が多いことや単価が高いため、農業粗収益が高くなるもの。
 10a当たり農業粗収益は施設の冬春ししとうが最も高いものの、農業経営費も他の品目に比べてかなり高いため、農業所得では冬春ミニトマトを下回っている。また、ししとうは収穫に時間がかかるため、家族農業労働1時間当たりの農業所得は低い。露地野菜では、春ねぎ(白、青)の10a当たり農業所得は高水準だが、収穫、調製、出荷などに時間がかかり、農業所得は低い。
 家族農業労働1時間当たりの農業所得は、春野菜のなかで露地の春夏にんじんが最も高く4115円、次いで露地の春はくさい、春キャベツの順。露地野菜の根菜類、葉茎菜類が上位を占めているのは、果菜類に比べて農業労働時間が短いため。

(2007.5.7)

 

 

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