農林中央金庫の関連会社の協同リース(株)(森戸慎也代表取締役社長)と三井系の三井リース事業(株)(小野卓代表取締役社長)は5月14日、経営統合に向けて10月に共同持株会社を設立することに基本合意したと発表した。
協同リースは、JA系統組織と農業分野を広く経営基盤として、JAグループの金融・物流ネットワークを活かしリースを中心としたさまざまなサービスを提供、流通分野などの資金ニーズに対しても高次の財務ソリューション提案を行っている。
三井リースは三井系唯一のリース会社で、船舶ファイナンスや自動販売機・半導体設備などの機械分野ではトップクラスのシェアを持っている。
今回の基本合意は、両者の特性を活かした補完性の高い経営統合によって、資金調達力も拡充することから、多種多様な金融メニューの提供など、幅広い顧客ニーズに対応する複合型ファイナンス企業へと進化できると判断したもの。
また、JA系統組織の全国ネットワークと商社系リース会社の商品力、仕組構築力などを融合させ、収益性と健全性の均衡がとれた事業基盤の構築もめざすとしている。
経営統合に向けては、10月1日に株式移転による共同持株会社を設立し、両社を完全子会社化、その後、統合に向けた準備を連携して進める。早期に財務体質、営業基盤、経営基盤の強化を図り株式公開もめざすという。
【協同リース(株)の概要(07年3月)】
本社:東京都千代田区神田駿河台、設立:昭和47年。資本金:65億円、主要株主:農林中央金庫、JA全農、JA共済連。売り上げ高:2263億円(連結)、従業員:422名。
【三井リース事業(株)同】本社:東京都中央区日本橋、設立:昭和46年。資本金:92億円、主要株主:三井物産(株)、(株)三井住友銀行。売り上げ高:3293億円(連結)、従業員:490名。
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