農業協同組合新聞 JACOM
   
農政.農協ニュース

06年の収入支出とも過去10年間で最低 −宮城県生協連「家計調査」


 宮城県生協連では、毎年家計モニターを募集し、その月その年の家計の動きを調査しているが、このほど2006年の調査結果を「家計簿からみた私たちのくらし くらしのひろば2006年」としてまとめた。(モニター数268世帯、平均世帯主47.9歳、平均家族数3.6人。職業は会社員63.3%、公務員14.9%、年金受給者を含む無職13.5%、その他8.3%)
 これによると、06年の収入は05年より3%減って58万1339円(月平均)。支出も2.1%減って54万8584円となっている。収入から支出を引いた「黒字額」は、年間で05年より7万円減少し40万円となっている。
 収入のうち夫の給与は、年々減少し、00年を100とすると06年は88と12ポイントも減少している。それに対して妻の給与は00年に対して181と大きく増えている。とくに20歳代から40歳代世帯での収入に占める妻の割合が05年と比べて5〜10ポイント増えているのが大きな特徴だといえる。
 支出面では、所得税と住民税で税制改正があったため、05年よりも夫の所得税が4.4%、妻の所得税が28.6%増加している。介護保険も保険料があがったため夫・妻とも大幅に増加している(05年より夫は7.3%、妻は48.5%)。これらに私的保険などを加えた非消費支出は、月15万952円で家計支出の27.5%を占めている。
 非消費支出を除いた消費支出は、月平均39万7631円で、05年より約1万円、年間で約12万円減っている。そのうち食費は6万2059円で、ほぼ05年と変わらず家計支出に占める割合は11.3%となっている。食費以外の消費支出は、交通費、交際費、教育費、教養娯楽費、自動車関係費が05年より5〜7%減少し、全体で2.7%減少している。
 こうしたことから、「景気は回復基調にある」といわれているが、それは「一部の大企業だけで、庶民の財布のひもを緩めることはできなかった」ということだろう。とくに、税制や社会保障制度が悪くなると、一般国民のくらしが厳しくなることがこの数字から読み取れる。

(2007.5.28)

 

 

社団法人 農協協会
 
〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町3-1-15 藤野ビル Tel. 03-3639-1121 Fax. 03-3639-1120 info@jacom.or.jp
Copyright ( C ) 2000-2004 Nokyokyokai All Rights Reserved. 当サイト上のすべてのコンテンツの無断転載を禁じます。