(財)農業倉庫受寄物損害補償基金(農倉基金)(河合利光理事長)は5月31日、JAビルで評議員会、理事会を開き、平成18年度事業報告と決算を付議し承認を得た。
18年度の主力事業は、指導事業と損害補償事業。指導事業は全農、全国農協カントリーエレベーター(CE)協議会と協力して事故発生の予防・保管管理の強化のための指導・啓発活動をおこなった。梅雨に向かう時期に「保管管理強化月間」、米の受け入れ開始の時期に「CE品質事故防止強化月間」、さらに年末、年始に「火災盗難予防月間」運動を展開した。
また、全農、全国農協CE協議会と共催でCE運営についてJA経営者、運営管理者、施設運転技術者などの階層別研修会を開催した。平成13年から開始したCE品質事故防止のための施設巡回は、19年3月末で39道府県、302JA、延べ1018施設に達している。
損害補償事業では、平成18年度は火災事故1件(前年は3)、水害事故2件(同3)、CE品質事故3件(同6)、農業倉庫災害見舞金事故1件(同9)の合計7件(同21)。損害補償額は、火災1811万3000円、水害679万6000円、CE2738万4000円、災害見舞金68万4000円で合計5297万7000円(前年は1億3500万円)だった。
事故防止活動の効果が反映され、18年度の事故件数は大幅に減り、補償額が前年度より約6割減ったことが注目される。農業倉庫災害見舞金件数が前年度に多かったのは、16年10月に発生した新潟県中越地震による被害の影響によるもの。
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