農水省統計部は、このほど平成18年花き卸売市場調査結果を公表した。
切り花類の卸売数量(輸入品も含む)は61億297万本で、前年並みだった。きくは生育が順調だったうえ、輸入も増えた。ばらは栽培規模の縮小や生育の遅れにより、出荷量が減った。カーネーションも輸入が増えた。卸売価額(取り扱い金額)は3404億円で、前年並みだった。ばらやカーネーションの卸売価格は上がったものの、きくは下がった。きくが全体の29%を占め、ばらとゆりが9%だった。1本当たりの卸売価格は56円で、前年並みだった。
鉢もの類の卸売数量は3億1279万鉢で、前年に比べ3%減少した。観葉植物等が、重油価格の高騰で加温を控えたことや、長引く価格の低迷で栽培農家数が減少したことなどによる。卸売価額は1018億円で、前年に比べ1%減った。洋ラン類が27%で最も多く、観葉植物が17%、花木類が15%の順。1鉢当たりの卸売価格は326円で、前年比2%上昇した。
花壇用苗もの類の卸売数量は4億9677万本で、前年に比べ3%減った。卸売価額は257億円で、前年に比べ7%減った。パンジーの数量が増え、価格が下がったため。1本当たりの卸売価格は52円で、前年に比べ4%低下した。
農水省統計部が別に公表した平成18年産花きの作付面積と出荷量の調査によると、切り花の作付面積や鉢もの類の収穫面積と出荷量は毎年微減が続いている。農水省は、生産者の高齢化がすすんで、栽培農家が減ったり、規模が縮小したりしているためと分析している。
代わって増えているのが切り花の輸入品。平成14年の輸入金額は181億円だったが、平成18年は263億円へと1.45倍の増加。反対に国産の鉢もの、盆栽等の輸出は増えており、平成14年の輸出額13億円が平成18年には2.2倍の29億円へと増えている。
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