農水省は9月7日、食料・農業・農村政策審議会農業農村振興整備部会の今年度第1回会合を開き、部会長に委員の互選で林 良博(はやしよしひろ)氏(東京大学大学院教授)が選任された。部会長代理には、三野 徹(みつのとおる)氏(京都大学・岡山大学名誉教授)が指名された。また、部会に技術小委員会を設置することを決めた。委員名は次回決める。
農業生産性の向上、農業構造の改善などは土地改良法にもとづいて実施されているが、その計画は土地改良長期計画によってすすめられている。整備部会は、長期計画策定の審議をする。現行の土地改良長期計画の期間は平成15年から平成19年度までの5年間のため、平成20年度から新たな長期計画が必要だ。同長期計画は、食料・農業・農村政策審議会の意見を聞いて農水大臣が案を作成し、閣議決定を経ることが土地改良法で定められている。このため、19年度の整備部会の最大の課題が新たな土地改良長期計画の策定(計画期間は平成20〜24年度)となる。
同部会はその他の今年度の課題として、地球温暖化に対応する国際かんがい排水委員会の活動方向、土地改良事業計画設計基準(頭首工)の改定、土地改良施設管理基準(排水機場編)の改定などについて検討する。
同部会は今年度は年内に4回開催し、第6回となる来年3月に中間とりまとめとして、次期計画の重点目標などを示す。来年6月に最終とりまとめ案を決め、夏頃をめどに次期土地改良長期計画案の諮問、答申をする予定。
農業農村振興整備部会委員名
【委員】
▽古口(こぐち)達也(栃木県茂木町長)
▽林 良博(=部会長 東京大学大学院農学生命科学研究科教授)
▽松本広太(全国農業会議所専務理事)
▽森野美徳(都市ジャーナリスト・日経広告研究所主席研究員)
【臨時委員】
▽岩崎美紀子(筑波大学大学院人文社会科学研究科教授)
▽植田和広(京都大学大学院地球環境学堂教授)
▽小西砂千夫(関西学院大学大学院経済学研究科教授)
▽近藤和行(読売新聞東京本社編集委員)
▽忠聡(ちゅうさとし)((有)神林カントリー農園代表取締役)
▽中島康博(東京大学大学院農学生命科学研究科准教授)
▽橋本博之(慶応義塾大学大学院法務研究科教授)
▽星川正晴(千葉県土地改良事業団体連合会副会長常務理事)
▽三野 徹(=部会長代理・前出)
▽宮城道子(十文字学園女子大学人間生活学部准教授)
▽鷲谷いづみ(東京大学大学院農学生命科学研究科教授)
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