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配合飼料400円値下げ −10〜12月期 (9/20)


 JA全農は9月20日、10〜12月期の配合飼料供給価格を7〜9月期に対してトンあたり約400円(全国全畜種総平均)値下げすると発表した。
 配合飼料価格はトウモロコシのエタノール需要の急増による高騰によって昨年10〜12月から前期比で値上げが続いていたが、5期ぶりの前期比値下げとなる。 トウモロコシの価格はエタノール需要の急増と堅調な輸出需要から期末在庫率(8月末)が低水準となる見込みが広がり、今年2月下旬にはシカゴ定期(9月限)が1ブッシェル(約25kg)4ドル20セントを超えた。その後、トウモロコシの作付け面積が拡大するとの予測から下落したが、作付け後は6月中旬に高温乾燥となり収量への懸念が出て、再び同4ドル20セントを超えた。しかし、米国のトウモロコシ産地には適度な降雨があったころから、現在のシカゴ相場(9月限)は1ブッシェル3ドル30セント前後で推移している。今後のシカゴ定期の推移についてJA全農では、米国内の需要が旺盛なことに加え、輸出需要が増加していることから堅調な展開が見込まれるとしている。
 また、大豆粕の相場は大豆の作付け面積が減少し期末在庫率が低下するとの見込みから上昇し6月以降、1トン240ドル(7月限)台で推移していたが、夏の天候が高温乾燥になるとの予報で作柄悪化懸念が強まり、280ドル台まで上昇した。しかしその後、産地の降雨で相場は下落し現在は250ドル台前後となっている(9月限)。ただ、国内の大豆粕相場は円高の影響で前期に比べて値下がりするとの見込みだ。
 一方、海上運賃は中国を中心とした粗鋼生産量の拡大にともない鉄鋼原料輸送需要の増大から上昇し、米国・日本間のパナマックス型運賃は6月上旬の1トン70ドル台後半から現在は同90ドル後半まで急騰し、今後も中国での粗鋼生産が伸びると見られることから、運賃相場は強含みに推移すると見込んでいる。
 外国為替相場は日米欧の金利差を背景とした円売りで円安が進み6月下旬には1ドル124円台となった。しかし、その後、米国でのサブプライムローン問題の発生で投資ファンドや金融機関の損失が表面化、8月中旬に世界的な株価暴落した。その影響でそれまでの円借り取引が縮小し円の買い戻しが進んだことから、現在は1ドル116円前後となっている。JA全農では為替相場についてサブプライムローン問題の動向を見極めながら一進一退の展開が見込まれるとしている。
 そのほか、ふすまなどの糖糟類、動物油脂など需要の増加や輸入価格の高騰で相場は上昇している。
 このように海上運賃や糖糟類などの値上がりがあるものの、円高やトウモロコシ相場の下落などの要因をふまえ、前期にくらべ値下げとした。改定額は地域別・畜種別・銘柄別で異なる。
 このうちホクレンは、同様の情勢からトン当たり全畜種平均で約550円の値下げとなることを発表した。

(2007.9.26)

 

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