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食品産業の農業参入1割超


 農林漁業金融公庫の食品産業を対象にした調査によると農業分野に「参入している」企業は7.7%あり、今後「計画している」の3.5%と合わせ1割を超える食品産業が農業参入する状況だ。
 調査は7月に全国の食品製造業、卸売業、小売業、飲食店約6900社を対象に行い2600社あまりの回答をまとめた。
 農業参入している企業を業種別にみると、農産保存食品製造が40社でもっとも多く、青果卸34社、食肉加工品製造30社、酒類製造27社、菓子製造12社となっている。製造業が68%を占める。
 参入、または参入を計画している農業分野は水稲などの「土地利用型」が62.2%、施設野菜、畜産など「施設利用型」が37.8%だった。
 土地利用型には農産保存食品製造業、酒類製造業が多く、施設利用型には食肉加工品製造業が大半を占める。自社製品の原材料の安定確保や付加価値向上のために、原材料関連の分野に参入しているようだ。
 農業参入にあたってもっとも問題となったのは「人材の確保」で、次いで「技術習得」、「収益の不安定性」だった。農地の確保、参入手続き、地元の調整などをあげた回答もあった。
 また、農業参入を計画していない企業は、その理由として「外部調達のほうがコストが安い」をもっとも多くあげ35.2%だった。そのほか「農業のことがわからない」も28.5%だった。ただ、農業者と提携していたり、その予定があるとした回答も1割を占めた。

(2007.10.1)

 

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