農水省は10月11日、『農政改革三対策緊急検討本部』の第1回会合を開催し、品目横断的経営安定対策、米政策改革、農地・水・環境保全向上対策を中心とした農政改革の見直しに向け検討を始めた。農水省と歩調を合わせ、近い内に自民党でも集中的に見直し議論を行う予定だ。「小規模農家切り捨て」批判などで先の参院選において農村部で惨敗したことが背景にある。
農水省は8月末から幹部職員が東京都、神奈川県、大阪府を除く全国44道府県を回り、生産現場での意見の聞き取りを行った。それらの意見を集約し、改善策や運用の見直しなど、今後検討を重ね、11月中〜下旬には具体策を取りまとめる。
会合では本部長の若林正俊農水大臣が、「農政改革の着実な実施が求められている。しかし、運用面で現場の実態に合わなかったり、内容が個々の農家にまで伝わっていないなど、現場には不安や誤解が生じている。生産現場から寄せられた多くの意見を真摯に受け止め、制度の根幹は維持しながらも、幅広い視点で検討し、改善すべき点は改善する」と、農政改革を確かなものにしたいと語った。同検討本部は、大臣、副大臣以下、大臣政務官、事務次官、官房長、審議官、関係局長をメンバーとしている。 |