農業協同組合新聞 JACOM
   
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国産品は安心。米・生鮮野菜で9割以上、
精肉で8割以上が国産品購入と回答
平成18年度食料品消費モニター第1回定期調査結果 −農水省


 農林水産省では、毎年4回、食料品の規格、品質、表示及び価格動向、食生活、食料品に関する消費者意向など食料消費に関するテーマを設定し、全国の食料品消費モニター(約1000人)を対象に調査を実施している。その18年度第1回調査結果がこのほどまとまった。
 今回の調査のテーマは、食品に対する消費者の意識について食品安全GAPについて米の表示についての3つ。調査期間は18年8月〜9月。調査対象は食料品消費モニター(全国主要都市に在住する一般消費者)1021名で調査票回収は1008名(回収率98.7%)。
 まず「食品に対する消費者の意識について」では、米・生鮮野菜・生鮮果実・精肉・鮮魚・鮮魚(養殖物)・加工食品の7項目すべてで、国産品を「安心できる」「どちらかといえば安心できる」との回答した人が圧倒的に多く(もっとも低いのが国産鮮魚<養殖物>で73%)、その理由として「国内生産者を信頼しているとの回答が多かった。
 またこの7項目について、国産品と外国産品の購入割合を聞いたところ、「ほとんど国産品を購入」「国産品の方を多く購入」しているとの回答が、米、生鮮野菜では9割以上、精肉で8割を占め、もっとも国産品購入割合が低い加工食品でも77%だった。これが国民全体の意向なら、自給率39%などということにはならないのではないかと思わざるをえない結果だ。

◆GAP知っているのはわずか12%

 2つ目の「食品安全GAPについて」については、「言葉もその内容も知っている」人は、回答者の12%しかなく、「言葉は知っていたが、その内容は知らない」「言葉も、その内容も知らない」人が88%を占めて(表のBの1)おり、まだ認知度は低いといえる。
 「生産者は食品GAPに取組むべきか」という問いに「取組むべき」という回答は81%だった。それを調査結果のプレスリリースでは強調しているが、実際に「内容を知り」「取組むべき」としたのは、表のDのように、全回答者の11%に過ぎない。あとの回答は「内容は知らないけれど、食の安全につながるならいいのでは」という情緒的回答と見るべきでないか。この結果のみを掲げて「国民の8割はGAPを望んでいる」とするのはいかがなものか。

GAPに対する意識・表

◆品種・産地で選択

 「米の表示について」では、米の購入場所は48%はスーパーマーケットと回答。次いで農家の直売が25%、米穀専門店は11%だった。
 米を購入する際に基準とするのは「品種」が60%、「産地」が51%で、次いで「価格」36%となっている。
 また、米の表示方法としては、単一品種を原料とする米の表示方法は「品種の使用割合を100%で表示」がもっとも多く、複数の品種をブレンドした場合の表示についても「使用した全ての品種の使用割合を%で表示」との回答が85%あり、「ブレンドされている品種ごとの使用割合の表示を望むモニター」が多いという結果になっている。
 なお、18年度第2回調査は「のりの消費動向について」、第3回は「食品のトレーサビリティについて」、第4回は「米の消費及び購入動向等について」でいずれ調査結果がまとまりしだい公表される。

(2007.10.30)

 

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