今年度第2回目の『地産地消推進検討委員会(委員長:永木正和筑波大学大学院教授)』が12月17日、農水省三番町共用会議所で開かれた。
17年3月に閣議決定された「食料・農業・農村基本計画」で、自給率の向上をめざすため積極的に行うべき事柄として、地産地消の取り組みが位置づけられている。同検討委員会は、地産地消の推進施策を毎年度ごとにまとめる「地産地消推進行動計画」の策定や、地産地消の今後の推進方向について有識者からの助言を得て検討を行い、地産地消を通じて自給率の向上をめざそうというもの。今回は今年度の地産地消推進状況等を確認し、意見交換が行われた。
各地域で策定する、地産地消を活用した産地づくり、生産者と消費者の交流活動など、生産者と消費者が地域でともに取り組める活動などを内容に盛り込んだ地産地消推進計画の今年8月末現在の策定状況は、今年度末の目標900地区を上回る全国942地区で策定済みとなっていることが報告された。それら942地区のうち、市町村やJAの重複を除くと市町村数では865となる。
また、地産地消を産地等に理解してもらうため「直売所を中心とした地産地消の推進」と題したパンフレットの原案が事務局から示された。特売所の立ち上げから、品揃えの確保、加工や学校給食への取り組みなどまでを写真や図表を数多く使って分かりやすく説明している。委員からは「生産者と消費者が直売所を通じて地域活動に取り組んでいる様子などをもっと多く紹介すべきだ」、「スーパー、量販店と比べて接客態度などサービスの点で見劣りがする。サービス向上を呼びかけられないか」、「地産地消とは小さな生産、小さな消費で、多少のコスト高は地域を支える経費だとの理解を求めても良いのではないか」など、地産地消の取り組みを進めるための方策が意見としてでた。
今年度は年度末にあと1回検討委員会を開催し、地産地消推進計画の今年度のまとめなどを行う。 |