農水省統計部はこのほど、平成18年産品目別経営統計調査結果を公表した。野菜、果樹、花き等の品目ごとの農業所得などを調査したもの。概要は次の通り。
【秋冬野菜】
10a当たり農業所得は、ほとんどの品目で前年産を下回った。生育期間中の天候に恵まれて収穫量が増え販売量は増加したが、販売単価が前年産を大幅に下回ったため。品目別では前年産に引き続き、施設メロンが53万円で最も高く、次いで露地秋冬青ねぎが34万円、施設・露地のすいかが同価格の30万7000円だった。
露地の冬キャベツ、秋冬だいこん、秋冬はくさいは、豊作による価格低下のため、需給調整が行われたことから、農業所得は大幅に減った。キャベツは6万3000円、だいこんは7万3000円、はくさいは2万8000円だった。家族農業労働1時間当たり農業所得も、多くの品目で前年産を下回った。
農業所得を農業粗収益で除した農業所得率は、施設野菜ではすいかが46.0%、メロンが44.5%、秋冬青ねぎが31.6%だった。露地野菜で所得率が高いのはさといもが64.6%、メロンが53.1%、たまねぎが49.8%、すいかが49.1%、ほうれんそうが47.7%など。
【果樹】
18年産果樹の10a当たり農業所得は、多くの品目で前年産の農業所得を上回った。開花期の低温や6、7月の日照不足で収穫量が減り、販売単価が前年産を大幅に上回った。品目別では、前年産に引き続きおうとうが最も高く39万3000円、次いでキウイフルーツが35万円、ぶどうが32万1000円だった。家族農業労働1時間当たり農業所得も、多くの品目で前年産を上回った。
農業所得率はキウイフルーツが66.4%、なつみかんが57.3%、くりが56.0%、ネーブルオレンジが55.6%、びわ、ももが51.0%などだった。
【施設花き】
10a当たり農業所得は、前年産に引き続きばらが最も高く153万4000円だった。多収量で販売単価が比較的高いため。カーネーションが136万5000円、シクラメンが104万4000円、ゆりが85万6000円、きくが77万1000円など。
農業所得率はきくが36.3%、カーネーションが29.2%、ゆりが28.7%、ばらが27.5%、シクラメンが21.2%だった。
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