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経営所得安定対策の定着などが今年の課題 −白須農水省事務次官
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 農水省の白須敏朗事務次官は、年明け後初となる1月7日の記者会見で、今年の農政の主要課題について4項目をあげ、省全体で全力で取り組むと述べた。

 19年度から始めた経営所得安定対策(旧品目横断的経営安定対策)の定着をはかって行くことが農政改革を大きく前進させることになる。農政の現場で制度の内容の普及・浸透が十分でないことによる不安や、さまざまな要望が明らかになったので、意欲ある担い手を支援して力強い農業経営を育成することにより、農業の体質強化をはかって行く。特に、小規模な農家も安心して集落営農に参加することで、農政改革を現場で定着させて行く。
 米の生産調整を進めることにより、米改革を着実に実行に移して行きたい。20年産米の生産調整目標の達成に、組織をあげてしっかり取り組みたい。
 食品の安全と消費者の信頼の確保に対する国民の期待に応えて行きたい。昨年、企業による賞味期限、原産地の偽装といった食品の表示に対する消費者の信頼を揺るがすような事件が相次いで発生した。食品の安全性は国民の関心がきわめて高い政策分野なので、国民の視点に立って農場から食卓までを通じた食品の安全確保への取り組みを進め、消費者の健康被害を未然に防止するとともに、食に対する消費者の信頼を得て行きたい。食品表示の特別Gメン(表示・規格特別調査官)の新設など、表示についてのチェック体制や企業のコンプライアンス(関係法令の遵守、倫理の保持など)の徹底についてしっかりした措置を講じて行く必要がある。
 世界の食糧需給の変化、地球環境問題等の新たな政策分野への対応策が必要だ。

(2008.1.9)

 

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