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JAいぶすきの中釜理事が報告も ―農水省男女共同参画推進本部
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左・岩永副大臣と体験発表する5名。右から2人目は中釜さん
左・岩永副大臣と体験発表する5名。
右から2人目は中釜さん

 農水省は1月25日、省内に設置されている男女共同参画推進本部(本部長:岩永浩美農水副大臣)と農山村女性との意見交換会を開いた。テーマは「地域活性化をはかるなかでの女性の果たす役割」で、地域で女性による起業に先進的に取り組んでいる農山村女性から取り組みの様子を披露してもらい、活力ある農山村の実現に向けての課題について意見交換をした。
 岩永副大臣は「昨日、JA婦人部大会で地域の中核として農村女性に努力をいただいていることに敬意を表してきた。地域社会で女性がエネルギーを発揮しており、体験を通して地域の活性化のために今後も努力していただきたい」と挨拶。その後、話題提供者として5名が自らの取り組みについて話した。
 中釜靖子(なかがま・やすこ)さんは、平成12年から鹿児島県鹿児島市JAいぶすきの理事。JAの支所統廃合で廃止されることになった3つの生活購買店舗をJAから借り受け、JA女性部で自主的に運営している。地域密着型で女性独特の店作りをめざしており、規格外品の地元野菜を取り扱ったり、店舗の一部を地域住民の交流の場として提供している。環境に配慮し、エコバッグを無料で配布している。
 中釜さんは平成11年から農業委員としても活躍している。平成15〜16年には旧喜入(きいれ)町(現鹿児島市)の初の女性農業委員会会長を務めた。認定農業者の増加や、農家の妻の家族経営協定の推進などに取り組んだ。
 菊池ナヨ(きくち・なよ)さん(岩手県遠野市)は「あやおり夢を咲かせる女性の会」の会長。ほ場整備の検討の際、女性から「ほ場にトイレが欲しい」と要望がでたことをきっかけに会を結成した。トイレ建設を実現したのをバネにして、農家レストランを道の駅内に開くなど活躍している。
 中迫貞子(なかさこ・ていこ)さん(岡山県高梁市)は岡山県農業士会副会長。平成5年に農業実務研修生を受け入れたのをきっかけに、地域の新規就農者、後継者の確保・育成を推進してきた。平成10年に女性5名で加工グループ「ひまわり工房」を創立、農閑期を中心に豆餅、おはぎ、柏餅などを加工・販売している。
 前田洋子(まえだ・ようこ)さん(鳥取県琴浦町)は東伯地区生活研究グループ連絡協議会牛乳グループ部長。生乳の安定生産のため、酪農に対する理解推進や牛乳・乳製品の消費拡大をめざし、食育を実施。小中学校に出向き、親子を対象に料理講習会などを実施している。
 饒波和子(よは・かずこ)さん(沖縄県本部町)は規格外の果実が3割出て処理に困ったことから、平成元年に会社を作り商品開発、加工販売を始めた。本人と義母、地域の高齢者3名(雇用)で運営している。マンゴー、アセロラ、タンカンなどの果実ペースト、菓子など年間1200万円を販売している。
 岩永副大臣は「高齢化するなかで、地元の商品を活用した店があることが住民へのサービスにつながる。農家の所得は工夫により農産物に付加価値をつけるようになると地域の特産物も作れ、活性化する。地域の食の開発を今後も続けて欲しい」と激励していた。

(2008.1.28)

 

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