生産から小売まで食品の移動履歴を把握できる「トレーサビリティ」を優先的に導入すべき対象は、まずは外国産で、種類は「精肉」という消費者の意向が農水省の食料品消費モニター定期調査でわかった。1月29日に発表したが、調査時期は平成18年2月。モニターは1021人(回答率98%)。
優先的導入の対象を外国産とした人は43%(「どちらかといえば外国産」の回答を含む)。国産とした人は35%(「どちらかといえば…」を含む)。
種類別では精肉(牛肉を除く)が6割強でトップだが、前回調査(16年度)より少し優先度が下がった。次いで肉加工品(ハム、ウインナーなど)、生鮮野菜、魚介類、養殖魚、牛乳・乳製品、鶏卵の順。
食品の形態別では生鮮品への導入が7割弱。次いで冷凍加工食品、冷凍品(鮮魚の切り身など)など。
一方、野菜の加工食品について知りたい情報は「農薬・肥料などの使用状況」と回答した人の割合が8割と高い。魚の加工食品については「抗生物質の投与歴」が7割強、肉の加工食品では「投薬などの衛生情報」が6割強と、それぞれ高かった。
トレーサビリティにかかるコストは「事業者の責任で負担すべき」が36%、次いで「事業者と消費者で負担すべき」が31%の順。
トレーサビリティという言葉の意味を「知っていた」と答えた人は約半数だが、うち約半数は正しく理解しておらず、「生産情報の開示」とは異なるものであることを知らなかった。
|