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懇談会で抱負を述べる
三橋社長 |
米穀販売業大手の(株)ミツハシ(本社:神奈川県横浜市、三橋美幸代表取締役社長)は30日、本社で年頭の記者懇談会を開いた。三橋社長は、経営状況、当面の方針等について次のように語った。
前期(18年10月〜19年9月)の決算は、40期の黒字から特別損失を含み当期利益が大幅な赤字へと転換し、厳しい数字になった。新しいチャレンジがまだ成果を上げていない。しかし、方向性は間違っていないと思うので、しっかり実行することを徹底して行きたい。
「約束を守る」「整理整頓」を基本中の基本として実行し、P(plan)D(dou)C(check)A(action)(計画、実行、見直し、行動)を実践する。必要、不必要を区別し、不必要をやめ、必要なものをしっかりやる。ウルトラCはないので、一歩一歩こなすことが大切と思う。
前期は子会社のミツハシ・丸紅への精米移管や玄米取り扱い減で取り扱い数量が減った。逆に炊飯は前年より23%伸びたが、これをもって全体をカバーするには至らなかった。炊飯は新規納入先が増えた。経常利益減の要因は経費削減のスピード感が欠けたこと、不要なものの整理がしっかりできなかったこと。炊飯の急増で工場の増設など負担増もあり、ムリ、ムダがマイナスに働いた。
本社、札幌工場は「AIB」(=アメリカ製パン研究所が開発した食品安全システム)のスーぺリア(最高ランク)を取得した。パブリックな企業として地歩を固めることが先決だ。社員は重要なパートナーなので、働く人にとって楽しくすることが大切と思っている。
19年産米の政府買い入れにともなう影響はまだ見えていない。既に手配した玉との需給バランスがどうなるか。20年産米の生産調整が目標どおり達成されるかも大きな要素になるだろう。
無洗米の拡販は継続してやってきた。量販店での扱い率は20〜30%程度。米の学校給食回数が増えれば、米消費、無洗米増にもつながる。米はパンに比べけっして高くないと思う。「米の消費税がただになれば有り難い」という話も仲間うちでは出たりしている。
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