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地場の食材活かす料理店の紹介などフードジャパンネットワークが始動


 “日本版ミシュラン”を目指して地産地消の料理店を一般に広く紹介し、さらには自治体などに新規出店を働きかけていくというユニークなネットワークが2月14日始動。ホームページを開設した。食の安全を基本に農林漁業と地域の活性化をねらう。名称は「フードジャパンネットワーク」(略称FJN)。代表幹事は富士通の秋草直之会長とJA全農経営管理委員会の裄V武治会長。
 欧州では地方に多い味自慢のレストランをミシュランが評価してきた。FJNは地方固有の食材を活かしている料理店を選定し、食材と産地をPRする活動を始める。しかし星の数によるランキングはしない。
 事務局は早稲田大学の公共政策研究所に置く。幹事の榊原英資教授は「1ヶ月に2店ほどのペースで推薦し、食材とともにホームぺージで紹介したい」という。 すでに第1弾として和歌山県岩手市の「ヴィッラ・アイーダ」というレストランが選ばれた。有名シェフらが現地に出向いて選考に当たることになっている。
 情報は店の料理を軸に生産者との連携など食文化を通じた地方活性化のモデルとして提供し、また自治体などに地域の伝統的な食材や埋もれた食材を活かす料理店の立ち上げを提言。メニュー開発を支援する。さらに(社)JA総合研究所と連携し、消費者の意識調査と分析を定期的に行う。
 FJNの会見では全農の蜻会長が「このネットワークの活動は『生産者と消費者を安心で結ぶ懸け橋となる』という全農の経営理念や元気な産地づくりの活動と一致する。全面的なバックアップで取り組みを拡大していきたい」とあいさつした。全農はFJNを1つの“懸け橋”として期待を寄せている。
 食品産業は85兆円市場。その中で農業総産出額は8兆円余に過ぎない。北岡尚信幹事(シェフ)は「1次産業が豊かになるためには2、3次産業に関わって、その付加価値を共有していくことが大事」と述べた。 FJNに参加する料理人たちは、そのつなぎ役になっていきたいとのことだ。

(2008.2.18)

 

 

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