２月下旬に６回めの政府間交渉が予定されているタイとのEPA交渉を前にＪＡグループの考えを主張するため２月13日、代表団（団長・宮田勇全中会長）が出発した。タクシン首相との会談も予定されている。
また、今回、代表団はタイの津波被害に対してＪＡグループの募金3000万円を贈呈する。このうち1500万円はタクシン首相の災害救援基金に、残りは被災農協の復旧のためにタイ農業協同組合同盟に贈る。
代表団は首相のほか、同国のFTA戦略委員長のソムキッド財務相、関税を所管するワッタナー商務相などとも面談、EPA交渉では砂糖、でん粉、鶏肉、パイナップルなどの重要品目の自由化受け入れは困難であることを強調する。
一方で、双方の農業、農村の発展につながる農協間協力については、（1）虎の門パストラルでの手工芸品の展示・販売、（2）農協観光による視察研修の調整、（3）アジア農協振興機関（IDACA）でのタイを対象にした研修など6項目について具体化が可能だということも強調する。
タイとのEPA交渉では昨年10月の日タイ首脳会談で米を除外することに合意している。しかし、砂糖、でん粉、鶏肉など日本にとっての重要品目について、タイ側は強硬な姿勢だといわれる。一方、ＪＡグループはタイ側の意向をふまえながら農村リーダー育成などの農協間協力の具体化を検討してきた。
代表団のメンバーは以下のとおり。川井田幸一ＪＡ鹿児島中央会会長、安田壽男ＪＡ福島中央会会長、中村真澄ＪＡ宮崎中央会会長、園田俊宏ＪＡ熊本中央会会長、大城惟宏ＪＡ沖縄中央会会長、北岡修身ＪＡ全農経営管理委員会副会長、野村弘ＪＡ共済連経営管理委員会副会長、矢野征男農協観光会長、三上一正ＪＡ全青協会長、山崎直昭農林中金常務、山田俊男ＪＡ全中専務。16日に帰国する。
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