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ミカン摘果を推進 マルチ栽培拡大へ −果実協かんきつ部会 (8/2)


 平成17年産ミカンの生産見込み量は7月1日現在、適正量よりやや多い115万トンとなったが、摘果などの推進で今後さらに下がる見込み−、と全国果実生産出荷安定協議会かんきつ部会が8月2日発表した。
 あわせて適正量達成を目ざす和歌山県下の取り組み事例も挙げた。極早生産地のJA紀南や、主産地のJAありだでは8月に県と団体が一体となって着果量や品質を調査し、摘果やマルチ栽培を推進する。
 生産対策では近年、隔年結果の是正が進む中で高品質果実の生産技術として全国的にマルチ栽培が進み、17年産のマルチ被覆計画面積は、前年より2割強増えると明らかにした。とくに被覆面積シェアは極早生で3割近く、普通ミカンで3割以上増加する見込み。
 販売対策では、品質基準を満たさない果実は徹底して排除し、選果場でも受け入れないよう申し合わせをすることなどを、かんきつ部会で決めた。
 全国10地域市場向けの露地ミカン出荷計画は約47万4900トンと決めた。これは前回おもて年の15年を5%下回っている。
 消費拡大対策では、20〜30代の果実消費量がきわめて少ない状況を踏まえ、これでは子どもの食習慣に悪影響を与えるとして、対象を子どもと、その母親である20代後半から40代前半の主婦層に重点化する。
 小学生向けには、総合的学習の時間にミカンの良さを勉強してもらうために副読本とミカンを配り、また感想文コンクールを行う。園児向けにも教材などを贈り、先生や保護者にもリーフレットなどでPRする。 このほか全国の小売店で試食販売などの集中販促活動や「みかん祭り」などのイベントを展開する。

(2005.8.8)


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