農水省は、17年産水稲の8月15日現在の作柄概況を25日に公表した。
それによると、北海道、青森県など早場地帯(19道県)は、平年並み(14県)、やや良(5道県)が見込まれる。6月および梅雨明け以降おおむね天候に恵まれたことから、全もみ数が北海道では多く、その他は平年並みないしやや多く見込まれている。また、登熟は平年並みで推移している。
群馬県、埼玉県などの遅場地帯は、一部地域で低温・日照不足の影響を受けたが、おおむね梅雨明け以降天候に恵まれ作柄は、平年並み(18府県)、またはやや良(9県)の状態で推移している。また、沖縄県など収穫がおおむね終了した早期栽培等の地域の作況は、徳島県104、高知県103、宮崎県・鹿児島県105、沖縄県86と見込まれている。
以上の結果から今のところ、17年産の作況は、昨年とほぼ同じと農水省は予想している。
水稲作況委員会(座長:畑中孝晴(社)農林水産先端技術産業振興センター顧問)は、今後の気温は北日本で平年並みか高く、東・西・日本および西南諸島では高く、降水量および日照時間は平年並みと予想されることから、今回の調査結果をふまえると、今後早場地帯の登熟、遅場地帯の生育はおおむね平年並みに推移すると見ている。
また、次回の調査にあたって留意すべき点として、(1)台風、秋雨前線による作柄への影響を十分に見極める必要がある、(2)施肥量の抑制等、品質を無視した栽培管理が高温・多照下での登熟に影響を与える場合があるので、近年の高温年の登熟動向に注意が必要、などをあげた。
調査は全国1万ヵ所以上の田んぼについて、穂数の多少、1穂あたりのもみ数の多少、全もみ数の多少、登熟の良否などを調査して予測をたてた。次回は9月15日現在の結果が公表される。
|