JAグループは18年産米の需給対策を11月10日の全中理事会で決めた。
需要の減少量見通しに加え、民間在庫発生を避けるため17年産の過剰作付けを是正し、合わせて10万ヘクタール相当の作付けを減らし需給安定を図る対策に取り組むことを決めた。
17年産の作付け面積は主食用で167.7万ヘクタールとなっているが、生産目標数量851万トンに対する適正作付け面積は161.5万ヘクタールと全中では試算。基準反収を低めに設定した地域があることから生産調整に取り組んでいても結果として2.5万ヘクタールの作付けオーバーとなっている分に加え、生産調整の未達成面積分として3.7万ヘクタールの過剰作付けがあるとしている。
一方、18年11月から19年10月末の需要見通しは844万トン。これを18年産の生産目標数量とすると17年産よりも7万トンの削減となる。
しかし、17年産の過剰生産分の政府買い入れ実施で政府備蓄は100万トン水準を回復することから、18年産で過剰生産が発生した場合には、政府が吸収せず民間在庫として積み上がり価格引き下げの要因となってしまうことが考えられる。
こうした見通しから、需要減の7万トンに加えて、過剰在庫が発生しない水準としてさらに13万トンの削減が必要だとして生産目標数量を831万トンとすることが必要だとの考え方をまとめた。作付け面積では17年産より10万ヘクタール減の157.1万ヘクタールとなる。
JAグループの18年産米対策では主食用作付け面積の大幅な削減が課題となる。今月に決める都道府県別の配分では、(1)18年産の需要見通し相当(844万トン、7万トン減)は需要実績に応じて配分、(2)それ以上の削減分(13万トン減)相当は17年産の各県の需給調整の実施状況で控除、との考え方を示している。
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