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農政.農協ニュース |
総合的病害虫管理の現状と課題を明らかに シンポジウム「IPMを考える」 −日植防 (1/18) |
そうしたなか、(社)日本植物防疫協会が「IPMを考える」と題したシンポジウムを1月14日、日本教育会館一ツ橋ホール(東京・千代田区)で開催。各都道府県の研究機関・病害虫防除所、独立行政法人研究機関や農薬メーカー関係者をはじめ約500名が参加した。 このシンポジウムは「生産現場においては、IPMの成功事例の一方で、導入の取り組みに失敗した事例も見受けられる。また、IPMの正しい理解が進んでいない、高齢化が進む個々の農家で取り組むことができるのか、縮小する技術指導体制の中で可能なのかどうか」(管原敏夫日植防理事長の挨拶)など、さまざまな意見もあることから「わが国におけるIPMのあり方、今後、普及していく際の課題、今後の展開などについて議論し、関係者の認識を深めてもらいたい」(同)と開催されたものだ。 シンポジウムは、農水省植物防疫課の鈴木伸男氏が「IPM施策の展開方向について」を報告後、「IPMプログラムの現状と課題について」では、野菜について宮井俊一氏(農業・生物系特定産業技術研究機構中央農業総合研究センター)、水稲について高橋賢司氏(同)、果樹について村井保氏(同機構果樹研究所)が報告した。その後、「IPM推進をめぐる論点について」農薬工業会IPM対応会議の水野晶巳氏が、「米国におけるIPMと防除コンサルタントの役割」を和田豊氏(日植防研究所)が報告。 その後、岡田斎夫氏(日植防研究所)をコーディネーターに、上記各氏と荒川昭弘氏(福島県果樹試験場)、白石俊昌氏(群馬県専門技術員)、大野和朗氏(宮崎大学助教授)を加えてパネルディスカッションが行なわれた。 シンポジウム全体を通して、国内におけるIPMの現状や管原理事長が挨拶で指摘した課題、さらに生産コストの問題や国の検討会が作成する「実践指標作成指針」がどれだけ生産者や一般消費者に分かりやすいものになるのかなど、課題は明らかにされたといえる。ただ、全農関係者を除いてJAの関係者の参加がなかったが、これからIPMを推進していくためには、生産現場を含めた論議が重要になっていくのではないかと感じた。 |
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(2005.1.18) |
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