JA全農は(株)組合貿易の豚肉取り引きについて追加調査結果を1月25日発表。その中で全農が販売している輸入黒豚肉は、平成15年度で1462トン、11年度からの年間平均では約1000トンと明らかにした。またそのほとんどが冷凍品で、ハム・ソーセージなどの加工業向け販売だという。このため冷蔵で精肉として出回る鹿児島ブランドなどの国産品とは、すみ分けができているとのことだ。
しかし組貿問題から、そうした業務の改善を迫られたため、輸入農畜産物を取り扱う考え方を整理したガイドラインをつくり、これにもとづき、子会社などが業態や品目に応じた取扱要領を策定。それに沿った取り引きをしているかどうかを全農がチェックする、などの改善計画を打ち出し、農水省に報告した。
これによると、すでに内部では、職場や事業上の疑問や問題について「何でも相談できる職場づくり」の相談窓口を設けているが、今度は外部から第三者の通報や相談を受け付ける窓口を1月末までに新設する。
また、全農の社会的責任(CSR)を遂行するため行動計画をつくる。遂行状況は「CSR評価委員会」で評価する。同委員会は会外の有識者で構成し、4月に発足する。
さらに、より透明性の高い事業運営に向け、専門的知識を持つ第三者を、3月末までに1人、さらに7月をめどに1人を全農役員に登用することを検討する。
約500社の子会社管理態勢では3月末までに62社の再編を予定。来年3月末には120社が目標。
このほか経営品質の向上を検討する委員会(理事長の諮問機関)が昨年8月に第1期提言をまとめているため、これを具体的に実践していくことなどがある。
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