農業協同組合新聞 JACOM
   
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部会構成員のすべてを担い手に 
−JA全中の畜・酪対策政策提案 (2/3)

  JA全中は2月3日の理事会で17年度の畜産・酪農対策で政策提案を決めた。
 柱は基本政策の確立対策と畜産環境対策、安全・安心対策など。基本政策では、新たな基本計画の見直しとあわせ、酪肉近代化基本方針(酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針)も検討されていることから、自給率と生産努力目標の設定とその実現のための対策を提案。具体的には、国産畜産物の需要拡大と安定供給を基本に、▽食 農教育の推進や消費拡大対策、▽安心・安全対策やコスト削減対策の強化、▽自給飼料の増産、耕畜連携対策の強化などを求めている。
 また、経営安定対策では、その対象を認定農業者に絞り込むのではなく、畜種ごとの特性、地域の実態、経営形態などをふまえ、とくにJAの畜産、酪農部会に属している生産者は、すべて担い手として位置づけるよう強調している。これらの基本政策を実現するため、安定的な財源確保対策を確立し、必要な予算を十分に確保することも求めている。
 畜産環境対策では、昨年11月の家畜排せつ物法の本格施行に合わせ、緊急避難的に簡易設備で対応した生産者がいることから、恒久的施設へ移行することが必要になっている。そのため17年度以降も補助付きリース事業の継続を求めていく。
 そのほか畜産物の各種政策価格については、現行価格を基本に決定することを求めた。とくに乳用種の保証基準価格については、生産者の意欲と経営安定に配慮した決定を行うよう強調している。また、酪農対策では脱脂粉乳の在庫が増加していることから、国産品として差別化でき消費拡大を見込める液状乳製品やチーズの需要拡大対策を強化することを求めている。
 そのほか安心・安全対策として、米国産牛肉の輸入再開問題では、確実な特定危険部位(SRM)除去や月齢確認方法など、米国が日本と同等の措置を実現するよう政府は日米協議に毅然とした態度で臨むことを求めている。
 政策提案は同日、島村農相あてに要請した。今後、JAグループは3月中旬の政策価格決定時期に特別運動を展開する。

(2005.2.4)


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