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農政.農協ニュース |
文化と協同の力で広める 人・JA・地域 元気の輪 ―『家の光』創刊80周年記念全国家の光大会(2/4) |
◆協同の精神は基本理念 来賓として常田農林水産副大臣(島村農相祝辞代読)は「農林水産業は毎日の国民生活に深く関わっている。今後とも農業政策、経営改善、生活文化の向上に関する情報提供に尽力を」と述べた。 また、JA全中の小林副会長(宮田会長祝辞代読)は「協同の精神はJAグループの基本理念だけでなく、広く心の拠り所として大切な理念。JA改革の実践に組織あげて取り組んでいるが実践の基盤は組合員に協同組合の理念を広めJAに結集してもらうこと」と家の光協会の今後の活躍に期待を寄せた。 ◆5JAが家の光文化賞に
大会では第55回家の光文化賞の表彰式が行われた。受賞JAは、JAいわて中央(長澤壽一組合長)、JA横浜(志村善一組合長)、JA松本ハイランド(村山歡治組合長)、JAぎふ(栗本弘組合長)、JAたかつき(井川勝巳組合長)の5JA。同賞の賞状、中央会賞金と合わせ、コチア産業組合正賞の置時計、副賞の中央会記念賞も贈られた。 コチア産業組合記念賞は、太平洋戦争後の日本の惨状を知ったブラジル・コチア産業組合の組合員、職員の有志がわが国の農村、農協の振興のために集めた募金がもとになっているもの。家の光協会が基金として昭和26年から家の光文化賞受賞組合に贈呈している。 そのほか、家の光文化賞促進賞として5JA、普及実績JAも表彰された。 ◆記事ヒントに多彩な活動
記事活用、普及・文化活動体験発表は前日に行われ、この日はそのなかから選ばれた9人が全国大会の発表に臨んだ。 記事活用体験は、安部千鶴子さん(JAあきた北)、松本重子さん(JA埼玉ひびきの)、小林英子さん(JAならけん)、森本真理子さん(JA鳥取中央)、木下敏恵さん(JA佐賀みどり)、黒木千雪さん(JA尾鈴)の6人。 このうち佐賀県代表の木下さんが農林水産大臣賞に選ばれた。 木下さんの発表は「『家の光』で楽しいこと見―つけた!」。 女性部の支部長の木下さんは、農繁期には家族そろって農業をするが、ふだんは米とミカンづくりを一人で担う「かあちゃん農家」だ。『家の光』は農家に嫁ぐことが決まったとき、父親が嫁入り道具としてもたせてくれたという。以来、記事からさまざまなヒントを得て女性部活動などに活かしてきた。 女性部の会合では記事の感想をお互いに話すことで前向きでプラス思考にみんながなっているという。女性部の活動の柱は環境問題と食農教育で食品リサイクルや粉せっけん使用、子どもたちを集めた学習会などに取り組み成果が少しずつでてきた。 その一方で記事をヒントに絵手紙に興味を持ち、仲間と独居老人に絵手紙を送るボランティア活動を始めた。また、図書館で知り合った母親グループと本の読みきかせ活動も。「家族の絆、命の大切さを理解してもらいたいと、家の光おばさんとしてデビュー」した。 さらに本の絵を参考にオリジナルの紙芝居を作成し、子どもたちや女性部の集まりで披露、仲間の共感を得て同じ活動をはじめる女性たちが増えていった。 「本を読むこと、絵を描くことをヒントに楽しいことがずっと広がった。たくさんの人に喜んでいただける幸せに心が満たされている」。女性農業者として次世代を担う子どもたちに、食べものと農業の大切さをしっかり伝えていきたいという木下さんは「家の光にはたくさんの宝の引出しがあって自分にあった引出しが必ずある。みなさんも楽しいことをはじめましょう」と呼びかけた。 藤谷築次審査委員長は、「今回は6人とも女性農業者としてがんばっている姿が伝わった。なかでも木下さんは家の光を徹底的に活用して組織の内外に農業、農村のよさを伝えているユニークな活動が評価された」と講評した。 ◆地域を巻き込んださまざまな取り組み
このうち全中会長賞に選ばれたのはJAはが野の渡辺修一さんの「愛・生命そして未来へ 生活文化活動はJAファンづくり」。 JAはが野では家の光普及など教育文化活動を総合企画部が担当。女性会の活動に力を入れるため、各支部で全職員がさまざまな活動を支える事務局役をつとめるなど組合員参加を促してきた。女性大学の発足や女性の正組合員化などにも力を入れている。 そのほか組合員だけでなく地域全体を対象にした生活活動刷新方策を策定し、生活指導員をライフパートナーと改称。若者を対象にしたお見合いツアーもJAが行うなど地域住民との絆づくりを通してJAのファンづくりを積極的に行っている。
また、藤谷委員長は「家の光はJAの栄養ドリンクだという人がいる。まさに教育文化活動はJA運動のあるべき方向へ誘うもの。文化と協同の力で地域農業と地域の活性化、組合員に真に役立つ改革が求められている」などと語った。 【池端昭夫会長のあいさつ】 『家の光』は創刊時から「協同の心を家庭で育む」ことを目的に組合員の営農と生活の向上、地域文化の向上、JA運動の発展に取り組み多くの人に読み継がれ育まれてきた。
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(2005.2.10) |
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