2月16日、地球温暖化防止のために温室効果ガスの削減を国際的に進めるための「京都議定書」が発効した。この議定書は97年12月に開催された「気候変動枠組み条約第3回締結国会議(地球温暖化防止京都会議:COP3)」で採択されたもの。日本は08年から12年の間に、90年比で6%の温室効果ガス削減を約束しているが、日本が03年に排出した温室効果ガスの総量は13億3600万トン(CO2換算)で、90年比で8%増えているので、達成のためには14%削減しなければならないことになる。
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一年間に一人の組合員が減らしたCO2は8.5kg、ちょうど直径2mの風船と同じ大きさ。 |
この目標を達成するために、政府・自治体、各種事業者、NPOや市民・消費者団体などでさまざまな取り組みが行なわれているが、生活クラブ生協連(河野栄次会長)も、環境負荷の少ない消費材の開発、事業活動で使うエネルギーの削減、自然エネルギーへの転換などに取り組んできている。とくに、二酸化炭素削減に効果が発揮されたものとして「グリーンシステム(容器の再利用)」がある。同生協によると「03年度1年間に回収した容器は約8000トン。削減した二酸化炭素排出量は2188トンで、体積に換算すると東京ドームと同じくらいになる。組合員(26万人)1人当たりでは
8.5kgで、体積は直径2mの風船の大きさになる」という。
同生協連では、こうした活動をさらに進め「2005年度より“地球温暖化防止CO2削減行動計画”をスタートさせ事業活動からのCO2削減を進めます。またグリーンシステムによるCO2削減では、現在の組合員一人あたり8.5kg削減を、2005年度から3ヵ年かけて10kgまで増やす取り組みを進めます。
生活クラブは、京都議定書の目標達成に向けて、行政、事業者、NGOの皆さんと力をあわせ、組合員、提携生産者、地域の方々と一緒に温暖化防止の取り組みを全力で進めていきます」という「京都議定書発効にあたっての生活クラブのアピール」を2月16日に行なった。 |