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給付還元率据え置き −全国農協退職金共済 (3/10)

 JAなどの退職金財源を運用している(財)全国農協役職員共済会(会長=大堀哲JA宮城中央会会長)は3月10日の理事会と評議員会で平成17年度事業計画を決め、職員対象の給付還元利率を1%、役職員対象を1.35%とした。3年続きの据え置きとなる。
 職員対象の「制度」は団体契約で、共済会への退職金積み立てに対しては、掛金が損金扱いとなる優遇税制があり、手数料も不要で、同種の他の制度と比べて有利。役員も加入できる「施設」(商品名)は、個人積み立てが原則。優遇税制はないが、他の金融商品と比べ給付還元利率が高い。
 共済会の総資産は5125億円(1月末)で前年度末に比べて1.3%の増加。新年度事業計画では5300億円を目指して「JA退職金5500億円積立運動」を展開する。独自の「退職金管理設計システム」を100%活用した節税策を提案して、加入契約を拡大する。
 16年度決算見込みは、給付還元安定財源(給付還元安定準備金と正味財産の合計)が当初計画に比べて14億円増の87億円。
 財務内容は、ハイリスク型ではない安定的な資産構成で、国内債比率83%強、有価証券のうち97%強をA格以上で運用。利息収入を主体としている。
 JAの加入率は87%で前年度末に比べて1.4ポイント増となり、同会と10府県の共済会で全JAの退職金財源の過半を管理・運用している。

(2005.3.23)



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