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農政.農協ニュース |
新年度事業計画決める 全農改革の断行も強調 −全農総代会 (3/29) |
全農は子会社の不祥事などで、農水省から6度もの業務改善命令を受けたが、これらに対応する全農改革について、経営管理委員会(経営役員会)の種市一正会長は「経済連との統合連合のあり方を抜本的に見直す」と述べた。 具体的には「全国本部と県本部の一体的な運営による実質的な事業2段の実現で、統合の効果を発揮していく。その手段として事業本部制の導入を検討している」と明らかにした。 また、あいさつの中では、16年度決算について米価の低迷や自然災害などで取扱高は計画を約2700億円下回る5兆7700億円程度になるとの見通しも報告した。 来賓あいさつでは、JA全中の宮田勇会長が「政府の食料・農業・農村基本計画の目標を自らの課題として受けとめ、経済事業改革や担い手対応、大消費地販売対策などに尽力されることを期待する」と語った。 議事では、田林聰理事長が新年度事業計画の(1)顧客ニーズに立脚した営農対策(2)販売力の強化(3)生産コスト削減(4)JA経済事業改革の支援(5)経営改革という5本柱を説明。 また総代会に先立つ組織協議で出された質疑・意見と、これに対する全農の見解・対応策を報告。さらに輸入農畜産物取扱ガイドラインの内容を説明した。 質疑では北海道の総代が「全農は農協組織の一員であることをはっきり認識し、その理念に対する思いを共有すべきだ。業務改善命令を6回も受けたのは、改善措置が末端まで浸透せず、機能していないのではないか。システムよりは心だ。心をつくって改革を進める必要がある。組織は理念にもとづく求心力によって機能する」などと指摘。 また福岡の総代は「全農の経営は経営役員会と理事会の二頭立てだが、改革を進めるためには、協同組合組織として一体とならなければいけない。経営役員会会長と理事長が兼務できるように農協法改正を求めてはどうか」と提起した。 さらに宮城の総代からは「法改正によらなくても、以前のような組織代表による理事会制に戻せばよい」との意見が出るなど、全農改革と経営役員会のあり方をめぐって疑問や意見が続出した。 これに対して種市会長は「非常勤の経営役員が事業や組織の実態を把握できるのかという声は、組織協議でも出た。しかし役員が理事を兼ねるのは難しい。今は一体となって責任を果たしていきたい。制度問題は経営役員会で議論し、その中で必要ならば法改正も検討する」と答えた。 総代会は、このあと事業計画などを決定した。 ◆人件費を抑制 新年度の経営計画 新年度の収支計画は、総人件費抑制をはじめとする事業管理費の削減などで▽事業総利益1351億円▽メリット還元実施後の事業利益20億円▽経常利益100億円▽当期利益70億円▽当期未処分剰余金100億円▽出資配当金23億円▽特別配当金20億円となっている。 種市会長のあいさつ(要旨) 3カ年計画の最終年度である17年度は、JAの営農指導の支援や経済事業改革に取り組み、『販売力の強化』、『生産コストの削減』に努めるとともに、事業運営の効率化・合理化をはかり、その成果を組合員・JAに還元する。 |
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(2005.3.30) |
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