第6回全農改革委員会が3月26日に開催され、加藤座長が作成した「統治・執行のあり方」、「監査機能の強化」、「コンプライアンス機能の強化」についての答申原案を集中討議した。
答申原案について委員からは、▽統合が36都府県にとどまっている現状にどう対処していくのか、協同組合の子会社の役割をどう明記するか、組織協議を急ぐよう答申に盛り込むべき、▽「組合員が最大限メリットを享受できる事業運営」と「JAの活動を補完する機能の効率的発揮」をあるべき姿として明確にすべき、▽取引先、国民の満足度向上が、結果としてJAのメリットにつながることを役職員が共有すべきことを強調してほしい、といった意見が出たほか、「改革は答申を受けた経営者が取捨選択したり優先順位をつけたりして自己責任で行うべき」との指摘もあった。
課題別の意見として「統治・執行」については▽理事会は執行、経営役員会は意思反映として整理。経営役員会の下に各種委員会を設置して細かい内容を議論する方法もある。▽員外の経営役員増には賛成。「員外」の認識はJA組合長など幅広くとらえるべき。▽理事長の経営役員との兼職は賛成。▽理事長が業務執行にふさわしい権限と責任をもつことに賛成。県本部長は理事長の統制下にあることを明確にすべき、経営役員会に事業別専門委員会を設け業務執行状況を監査する仕組みをつくるべき、などの意見があった。
監査機能強化については▽法定監査はあくまでも外部監査。監事監査と内部監査が重複してもかまわない。それぞれの立場で機能発揮すべき、また情報開示については、▽ステークホルダー別の情報開示、たとえば総代会での価格情報の公開などをどう進めていくか検討が必要、などの指摘があった。コンプライアンス強化については、▽外部からのチェックとして弁護士事務所との連携も必要、▽コンプライアンスについては「事実は事実」という考え方を浸透させること。重要なのは解決策を自ら考えること、といった指摘もあった。
この日の討議をふまえて加藤座長が修正を行い各委員に確認をとったうえ、4月9日の第7回委員会で種市全農会長に第一次答申を行う予定になっている。
|