JA共済連(上原寿宰理事長)は、平成16年度の共済金支払概況(速報値)をとりまとめた。
それによると、16年度の長期共済・短期共済の共済金支払合計は、件数が498万2000件(前年対比115.4%)、共済金が3兆6143億円(同103.4%)と、これまで最高だった15年度(3兆4939億円)を上回り、2期連続して過去最高の支払共済金となった。
とくに、自然災害共済金の支払額は、相次ぐ台風や豪雨、新潟県中越地震などによって、2472億円と前年度比627.9%の大幅な増加となっている。なかでも、16年9月の台風18号では、1065億4202万円(27万9779件)が支払われているが、これは平成3年9月の台風19号(支払額1488億2092万円)、平成7年1月の阪神・淡路大震災(同1188億8729万円)に次ぐ支払実績となっている。
支払区分別にみると、事故共済金は件数が236万件(同127.5%)、共済金は1兆1933億円(同120.5%)。満期共済は件数が164万4000件(同96.1%)、1兆9720億円(同92.4%)となっている。
事故共済金を共済種別でみると、長期共済は件数が135万8000件(同153.5%)、9311億円(同126.7%)となっている。これの内訳をみると、生命共済は件数(同97.8%)共済金(97.9%)とも前年度をやや下回っているが、建物共済は前に見た自然災害共済金の大幅な増加によって、件数(同469.8%)、共済金(325.7%)と前年度を大幅に上回っている。
これについて、上原理事長は「相次ぐ自然災害の到来等により過去最高額の共済金の支払いをさせていただきました。日ごろから万一の備えを提供するJA共済として、災害復興のお役に立てたことを嬉しく思います。引き続き、磐石な経営基盤を維持しつつ、安心の提供を進めてまいりたいと思います」とのコメントを発表した。 |