経営役員会に外部委員を増員することなどの第1次答申を4月9日に行った全農改革委員会は同日、引き続き残った課題の「事業推進のあり方」について意見交換した。
販売・購買事業についての意見では▽「全農はJAの補完」といっても単純な補完ではなく消費者・実需者ニーズに基づく新たな商品開発など販売戦略を生産者に提案していく必要がある。▽地域特産品は県で対応しても品目によっては全国本部が調整機能を発揮しなければ存在が問われかねない。▽農業資材の品質、価格などのあらゆる情報と農産物価格形成の仕組みの情報開示が満足度向上になる、などがあった。
また、輸入農産物を取り扱うことについては▽取り扱う意義に国内農畜産物の拡大にとって有益との視点が弱い、▽自給率向上戦略を明確にし、食品材料輸入については国内調達できない理由を明示、輸入国、数量を限定すべき。生産・加工履歴も保証を、との意見が出た一方、▽国内農業生産に必要な原料に限り原則禁止。例外的な取り扱いは十分に組織協議して輸入する仕組みをつくるべき、との意見があった。
組織のあり方については▽事業内容によってJA、JA連合、県、ブロック連合などの事業単位を検討してもいい、▽二段階制完遂に向けた議論と同時に全農として統合県と統合しない県への対応の差を示すべき、▽県域の機能は、行政対応や県域調整・関連施設の管理など地域とのつながりがあり、事業方式だけでは整理できない実態もある、▽協同組合も経済合理性を追求しなければ競争に勝てない。営農指導、行政対応は、そのコストを算出する仕組みをもったうえでその必要性を検討すべき、▽経済合理性の追求だけではまた不祥事が起きる可能性がある、▽事業、品目ごとのビジョンを改めて整理する必要がある、といった意見が出された。
次回は4月23日に開催される。
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