農水省は全農秋田県本部のコメ横流し事件など不祥事が発覚したことから岩永副大臣を座長に「経済事業改革チーム」を設置し、第1回会合を4月22日に開催した。
岩永副大臣は、全農は自ら改革委員会を設置して取り組んでいるが、内部からの視点だけではなく客観性のある視点で、農協内部や農業者、流通・販売業者からも批判のある経済事業のあるべき姿を模索していく必要があると同チーム設置の目的を強調。秋田県本部の今回の事件の徹底した真相究明と、米をはじめとする農協系統が関わっている事業の検証をすると表明した。
また、「全農は解体すべきではないかとの強い批判もあるが、経済事業は農協の原点の事業。農協の存在意義もそこにあり、いささかの躊躇も後戻りも許されないとの覚悟で取り組む」と述べた。
会合には総合食料局、経営局、生産局、消費・安全局などの局長、課長級が出席した。岩永副大臣は「各局で経済事業改革のチームを作り、農水省が率先して改革をしていくように」と訴えた。島村農水大臣は「有識者の意見を聞きながら点検・検証し経済事業のあるべき姿を明らかにする」と表明しており、今後、同チームは有識者からヒアリングなどを行いながら経済事業のあり方を検討していく。
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