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挨拶する栁澤武治理事長 |
（社）全国食肉学校は５月25日、ＪＡビルで第32回通常総会を開催した。
栁澤武治理事長が、「17年度は学校運営改革や施設改修等を実践する学校活動３ヵ年計画、学習・生活環境整備・改修３ヵ年計画の最終年度にあたる。役職員一丸となって目標達成に向かい、さらなる発展をめざす」と挨拶。総会では専務理事・学校長の多田重喜氏から、16年度の事業報告および収支決算、17年度の事業計画および収支予算編成等が報告され、それぞれ承認された。
■16年度は2267万円の黒字、事業運営積立金累計１億6800万円
16年度の事業報告では学校を取り巻く環境として、食肉専門小売店の減少、18才年齢の減少が続く反面、経営者の従業員教育重視とローコスト化追求、食肉処理基幹部門の熟練技術者不足、各地域での技術教育の要請の高まりなどが目立つようになってきたと分析。そのような中で、学校教育事業の取組では、実技教育の各ステージ（基礎、実践、校外学習、総まとめ）別の目標設定と重点指導項目を掲示し、習熟度向上と効果的な技術習得を図った。
また、前年度に引き続き総合養成科、食肉販売科の共通授業の拡大に取組み、両科学生の交流と、授業の効率化を図った。オプション参加のオーストラリア修学研修旅行を実施し、23名が参加。研修事業の取組みとしては、食肉業界のニーズに応ずる形で内容の充実と地域サテライト講座を充実させ、17コース、20会場で実施した。団体、企業との個別研修は、要請の高まりにより32企業、2572名の参加を得た（前年は1978名）。受託調査事業は、食肉処理衛生管理向上等推進事業〈（社）中央畜産会から受託〉、産地食肉処理体制強化推進事業〈（財）日本食肉消費総合センターから受託〉を実施。
以上の実績で、16年度の収支は2267万円の黒字で、全額事業運営積立金に繰り入れ、累計１億6800万円となった。
■役員選任、新役員３名、新監事２名
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| 総会で事業報告等を行う多田重喜氏 |
17年度の事業計画では、教育理念である産学協同による実践教育、心豊かな人間形成を実現するため、教育専門家としての自覚を持ち、より質の高い教育活動に取り組むとしている。
学校教育事業では、総合養成科、食肉販売科とも実技教育の充実を図ると同時に、相互交流と授業の効率化を図るため両科の共通授業の拡大を図る。各学習発表会では、プレゼンテーション技法の向上をめざす。学生自治会の活性化を促し自治能力向上と、レクリエーション・イベント等学校行事を充実させる。また、総合養成科は、トレーサビリティ法関連など時流に即した教科を積極的に取り入れる。研修セミナー事業では、衛生・品質管理向上教室等の新規５講座を設ける。地域サテライト型コース、企業タイアップ型コースの充実を図る。
「食肉販売技術管理士」資格認証事業の拡充をめざす一方、新たな資格認証コース〈部分肉製造部門〉開設を検討する。新たなジャンルとして「食肉飲食コース」の研修メニューの開発に取組む。その他、食肉関係団体等の協力・支援を受け、時流に沿った調査・知識普及啓蒙に係る受託事業に取組む。
学校の管理運営では、学校教育事業、研修セミナー事業等の事業領域の整理と拡大を検討し、経営黒字化・リスクヘッジ体質を構築すると同時に、原価管理意識の一層の徹底とマネージメント能力を培い、経営安定化を図る。また、契約、派遣、嘱託等の柔軟な労務管理の構築、教務体制の充実と質的向上などに積極的に取組む。また、ホームページの充実等により、学校事業の広報に努め、総合養成科、食肉販売科、研修事業等、体系的な学生募集を進め、効率的な学校運営を進め、地域で評価・指示される学校運営をめざし、地域社会との連携を図る。
なお、現役員は５月27日で任期満了となるため、次期役員（理事10名、監事２名）を選任した。新任役員３名と新任監事２名は以下の通り。
【役員】
・緒方康久（ＪＡ全農畜産総合対策部長）
・井上隆弘（鯉淵学園農業栄養専門学校常務理事・学園長）
・江藤忠文（（株）科学飼料研究所常務取締役）
【監事】
・岸英法（ＪＡ全農畜産販売部次長）
・齋藤仁志（税理士）
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