JA全青協は5月26日の通常総会で、現在7万3000人の盟友(青年部員)を10万人に増やす「JA青年仲間づくり運動」を展開し、部員減少の悩みに立ち向かうなど3年間の中期活動計画を決めた。40歳以下は約4万人だが、これを6万人に増やす目標も決め、青年農業者の育成に向けた組織基盤の強化をはかる。
また、すべての盟友がJAの正組合員となり、青年部代表のJA理事を増やして「1JA1青年理事」を達成するとともに、JA総代の中に占める盟友の割合を10%に高めるなどJA運営への参画を強め、JA改革の促進をはかる。
全国の青年理事同士が連携をとり、資質を向上させる研修会や将来のJA役員を養成する研修会を開く。さらに担い手担当部署を設置するようJAに求める。
17年度の活動計画も決めた。その中では▽県組織が県中央会とともに「JA青年部研究会」(仮称)を設置して、中長期計画を策定する▽全中の総合審議会答申をふまえ、青年部代表の中央会理事就任を進める▽全国連に提言していく、ことなどを打ち出した。
農業振興では、担い手農業者から具体的な政策提言をするため(1)土地利用型営農(2)地域振興(3)食の安全・安心対策の3専門部会を設置する。
役員選任では新会長に藤木真也氏(38)=JA熊本青壮年部協議会前委員長、副会長には平和男氏(39)=JA北海道青年部協議会会長を選んだ。両氏は27日、次のように語った。
◆現場に根ざした活動を正副会長が談話
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藤木真也会長 |
【藤木会長】
生産現場に根ざした活動を展開していきたい。農政課題には、経営安定対策の対象となる担い手づくり、WTO対策などがあるが、とりわけ担い手問題は私たちが大きく関わっていく部分なので地方での議論を活発にしたい。
青年部をやめていく年長者が多いため、新しい盟友を増やす必要があるが、単位青年部には、その意識が薄いようだ。このため仲間づくりは組織の現状把握から始めようと考えている。JA改革について、農協は一般会社ではないのだから協同組合の原点をふまえた活動をJAに求めたい。
【平副会長】
全中の担い手対策委員をしている上にJA全青協の副会長にも選ばれ、農政の議論を自分たちでやっていくチャンスがさらに広がったと思う。農政に対する現場での意識が高まっているので、それを受けて農政を動かせるようにがんばりたい。
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