農業協同組合新聞 JACOM
   
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設置促進へ全中が事業化支援強める
−ファーマーズマーケット (6/1)

 ファーマーズ・マーケット(農産物直売所)による地産地消の拠点づくりはJA全国大会決議の最重点の一つ。全JAでの設置に向け、平成18年度末には8割のJAによる設置を目標としている。しかし今年3月末現在の設置率は57%強。このためJA全中は、大会決議を実践する後期の推進方策を検討している。また事業化の支援や、運営指針(ファーマーズ・マーケット憲章)の普及、推進研修会の開催などに引き続き取り組み、直売所設置の加速化をはかる。
 事業化支援は(社)地域社会計画センターとの連携で実施している。同センターは5月下旬の総会で、ファーマーズ・マーケット(FM)について▽立ち上げ支援と運営指導▽FM間連携による農産物直接取引の推進▽農産加工などの事業化支援をコンサルティング業務の重点の一つとした。
 すでに、このコンサルによって全国で13店舗が開業しており、その中には年間販売額が5億円(見込みを含む)を超えるものが7店舗。中には24億円超という店舗もある。またコンサル中が20件近くあり、順次開業の見通しだ。
 センターが事務局となって15年6月にスタートした「ファーマーズ・マーケット戦略研究会」は毎月1回、店長らが集まり、運営ノウハウの向上、JA間提携による農産物直接取引ルートの拡大、消費者交流や食農教育の推進など、FMを拠点とする新たな農業振興と地域活性化の方策を検討し実践してきている。
 一方、コンサルを入れないで設置された直売所の中には、行政などが開設し、JAが運営を受託する形があり、これが増加していることから、全中は、市町村が直売所による地域振興に力を入れていることがうかがえる、としている。
 JAの組合員組織が運営する型も多いが、これは減少しており、全中はJA直営型に集約する動きがあるものとみている。
 これらをひっくるめ、今年3月末の直売所設置率は57.3%となり、この2年間で6ポイント上昇した。設置JA数は518、直売所数にして2008店となる。うち行政などが開設し、JAが運営を受託している直売所は303店で2年間に65店増えた。
 しかし18年度目標の80%達成には、さらにピッチを上げる必要があり、新たな後期の推進策を検討中だ。

(2005.6.1)



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