JA全中・全農、全集連で構成する大豆情報委員会は、平成17年産の大豆作付面積を前年よりやや増えると見込み、収穫量は不作だった16年産より約6万7000トン多い23万トンとする予想を6月7日発表した。10アール当たり単収予測は近年の平均167キロとし、作付面積14万ヘクタールに掛けた。16年産単収は相次ぐ台風や異常気象で落ち込みがひどく、119キロだった。
また今年産の交付金大豆供給数量を16万620トンと見込み、銘柄別生産(集荷・販売)計画を立てた。
用途別の供給見込量は豆腐用がフクユタカの4万5000トンを筆頭に、次いでエンレイ1万6660トン、タチナガハ1万3730トンの順。納豆用はスズマルがトップで4290トン。煮豆用はとよまさり5500トンなどとなっている。
銘柄別の供給見込量はフクユタカ、エンレイ、とよまさり、タチナガハの順。 16年産の集荷数量は約9万7600トンになる見通し。価格は3月をピークに下がっているが、例年と比べてまだ高値圏にある。
◆契約栽培に保証金制度 大豆取引を見直し
大豆情報委員会は先に契約栽培取引について価格算定方式の見直し案を決めたが、6月7日さらに複数年契約方式を導入するなどの案を了承した。これは2年間の契約とし、具体的な数量などは1年ごとに決めるという方式。
また買い手が売り手に保証金を預け入れる制度も導入する。産年の10月までにプレミアム単価程度(一俵200〜500円)に予定数量を掛けた額を預け入れる。手付金の形だが、買い手の責任による違約が発生した場合は、保証金の扱いを協議することになっている。
契約栽培の価格は、前月の入札取引の指標価格を基準としているが、新たな基準として、過去5年間の累計指標をとり、それでも直近の指標価格が上下に大きくぶれた場合は、それぞれ1500円の範囲で調整する算定方式を導入した。
どの方式をとるかは選択制としたが、ホクレン、島根、愛媛、福岡、佐賀が現行方式を、その他の府県産地が調整方式を選んだ。
このほか、は種前の個別契約を11〜1月、2〜4月、5〜7月の3期ごとに確認するなどの見直しをした。
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