JAグループは今年も農業委員会系統と連携して農業者年金制度の普及に取り組むことを、6月16日の全中理事会で確認した。新たな制度は平成14年度にスタート。認定農業者で青色申告をしている担い手などには保険料への国庫助成など政策支援がある。このメリットを受けられる人を中心に加入提案をしていく。
また、農地保有合理化事業を通じた農地の貸借や、JA出資法人の利用権設定などによる加入者の経営移譲・承継を営農指導面から支援する。
新制度移行後の加入者累計は、この3月末で約8万人余。16年度1年間の新規加入者は1613人で、前年度の1600人弱を上回った。
新制度は確定拠出型。保険料積立金を運用するが、16年度の運用結果は、総合収益で16億9000万円、総合利回りで3.4%。
6月中に、この成績が加入者に通知されると、問い合わせや質問が増えるため制度の仕組みなどを十分に説明する方針だ。とくに政策支援にかかる部分は、経営継承によって初めて受給できることについて理解を得るようにする。
全中は、JAの担当者が加入提案に活用するようにと「農業者年金の事務手引き」(改訂版)、「一問一答」、パンフレット、年金額試算システム(FD)などを配布する。 |