JA全農が7月12日発表した「食と農」への関心度調査結果によると、主婦たちの半数は「食品添加物」と「表示の信ぴょう性」に不安を持ち、一昨年の前回調査に比べ、それぞれ3ポイントと4%増加した。これは相次ぐ表示偽装問題の影響と推測される。
一方、残留農薬への不安を挙げたのは28%で9ポイント減少した。遺伝子組み換え食品への不安は23%で11%も下がった。しかし昨年秋に野菜価格が高騰した影響からか価格への不安は9ポイント上がり、15%となった。
食品を買う時に確認する表示は、賞味期限と消費期限が90%と圧倒的で、前回調査より増えた。あとは産地と原材料名。食品を選ぶときに気を付けることは、第一に価格76%、賞味期限と消費期限75%、新鮮さ70%と3点が飛び抜けており「形の良さ」はわずか1%だった。
食の安全に対しては「変わらず不安」が38%で「増加」と合わせると73%。BSEや鳥インフルエンザが沈静化した時点での調査だったが、前回調査と変わらない結果となった。
「トレーサビリティ」という言葉については「聞いたことがない」が73%で、前回より3ポイント減ったが、まだ高率だった。「知っていた」は9%、「聞いているが、意味を知らなかった」が19%。トレーサビリティを確立するには「価格が多少高くてもやむを得ない」は63%。
また、90%が食料自給率45%以上を望んでおり、4分の1が「地産地消」を知っていると答えた。
JA全農は、消費者を対象に公民館や幼稚園で、商品の試食とともに、食と農のフォーラムを開いているが、今回のアンケート調査は平成16年度の参加者を対象にした。回答者は東京都と神奈川県の女性370人(30〜40歳代の専業主婦が中心)、男性3人。 |