JA全農は「生産者と消費者を安心で結ぶ懸け橋となります」という全農グループの経営理念を9月22日の経営役員会で制定した。今後、関連会社を含めた同グループの全役職員に、この考え方を徹底し共有化をはかる。
同グループは、すでに協同組合理念やJA綱領などにもとづいた「基本姿勢」と「役職員行動規範」を制定。これをカードにして全役職員が携帯しているが、今後は新たに明文化された「経営理念」もカードに刷り込むなどして日常業務の心得とする。
全農は子会社の不祥事を受けて策定した今年1月の「業務改善計画」と、7月の「新生全農を創る改革実行策」の中で経営理念を明確にすることを公約し、内容を検討してきた。
JAグループの中で全農がどうあるべきか、なども議論。経営役員会の裄V武治会長が、人に聞かれて、すぐ答えられるような短くて簡潔な内容にすべきだと会長案を示し、これをもとに文言が決まった。
検討の前提としたキーワードは「安心」「懸け橋」「正直」だった。
経営理念は、「もっと近くに」という「全農メッセージ」と「基本姿勢」「役職員行動規範」の上に位置づけてセットとする。
22日の役員会では「全農だけでは『懸け橋』になれない。JAもその役割を果たしている。全農グループとJAが連携して懸け橋となる事業に取り組んでいく必要がある」「全役職員が理念を共有できる仕組みづくりが必要だ」などの意見が出た。「全農グループの経営理念」は次の通り。
私たち全農グループは、生産者と消費者を安心で結ぶ懸け橋になります。
私たちは「安心」を3つの視点で考えます。
○営農と生活を支援し、元気な産地づくりに取り組みます。
○安全で新鮮な国産農畜産物を消費者にお届けします。
○地球の環境保全に積極的に取り組みます。 |
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