JA全農は今年から情報公開誌を発行する。第1号は9月22日に作り、同月末に2万部を関係先に配る。題名は「全農リポート2005」。今後毎年、定期刊行し、「巨大で複雑で、わかりにくい組織だ」などという批判に応えていく。
一般会社のディスクロ誌は、主として株主向けで業績や財務などの資料が多いが、全農の場合は消費者や取引先などに視点を置き、一般にもわかりやすいように編集した。
また日本農業を守り、安全で安心な国産の農畜産物を安定的に消費者に届けるという全農の使命を強調。それを具体的な事業展開に沿って説明している。
大きな特徴としては「これまでの全農グループの不祥事」として、今春発覚した秋田県本部によるコメ問題など8件の不祥事を列挙していることがある。
マイナスイメージとなる情報を敢えて出し、コンプライアンス(法令順守)体制を構築したことなど、全農改革に取り組む厳しい姿勢を示した。
全体として「何をしているか」だけでなく、これから「何をしようとしているか」も開示したという。
A4版41ページで写真やイラストを多く使った。会員JAなどに配るほか全農のイベントなどでも広報用に利用していく。
なお全農の定期広報誌としては「JA全農ウィークリー」などがある。
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