農業協同組合新聞 JACOM
   
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直売所設置JA数は微増、箇所数は減少
事業目標達成状況 ―経済事業改革本部委員会 (10/17)

 JA全中は10月17日に第13回経済事業改革本部委員会を開催し、事業目標の達成状況を報告した。
 第23回JA全国大会の決議を受け15年12月の全中理事会で「経済事業改革指針」が決定され、その中で15年〜17年の3ヵ年でJAグループが取り組むべき事業目標を定め、現在JA、県域、全国本部それぞれの段階で目標に向かって事業改革を進めている。JAグループの競争力低下とJA離れに加え、農政からJAグループの経済事業改革が強く求められていることなどが背景にある。委員会で報告された事業目標の達成状況を、主な項目ごとに見ていく。

○ファーマーズマーケット(直売所)
 JAの活動に関する全国一斉調査(17年4月1日現在)によると、回答のあった826JAのうち、477JAでファーマーズマーケット
を設置している(設置率57.7%、前年度同57.3%)。設置率は前年度をわずかに上回っているが、設置箇所数の合計は1527ヵ所と、前年度2008ヵ所に比べ減少している。これは、今年度の調査対象からインショップを除いたことや、今まで組合員組織グループが独自に経営している直売所の一部もFファーマーズマーケットとして報告されていたことなどが理由だ。来年度末の設置率見通しは、63.8%と今年度に比べ約6ポイント増加する。また、運営形態では、JA(協同会社含む)が開設し、JA直営の形態がもっとも多い。

○JAの直接販売の取組状況
 生協・量販店では微増だが、一般小売店・外食業者では減少している。JAの米販売高に占める直接販売の割合はJA全体で16.37%(加重平均値)、前年度に比べ約6ポイント増えた。また、JAの青果物販売高に占める市場外への販売割合は、JA全体で16.51%(加重平均値)で、前年度に比べ約4ポイント増加。
 全農は大手コンビニや生協との結びつきを積極的に進めた。また、「全農園芸情報センター」を16年4月に東京都中央卸売市場大田市場に設置した。本年4月には、新たに4県が加わり合計7県がセンターに参画している。

○競合品価格調査と価格比較
 市況の激しい汎用農薬の価格について、競合するホームセンターの価格調査をしたJAは637JA(全体の約73%)で、前年度に比べて約8ポイント増加。価格調査の頻度は、年4回実施JAが約20%、年2回実施JAが約33%。また、年間10回以上実施しているJAも約8%ある。
 全農は、16年2月と同4月〜5月の2回、全国144ヵ所のホームセンター・農業資材店(各県2〜7店舗)で、「ホームセンター定番商品」85品目の価格調査を行った。この調査結果を背景に品目・地域を絞り込み仕入れ価格交渉を行い、15年、16年の2ヵ年で23品目・75件の値下げを行った。

(2005.10.19)


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