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食と農の祭典に約5万人が来場、農業の思いを消費者に届ける
〈JA全農〉 (10/20)

 JA全農は10月20日と21日の2日間、東京大手町サンケイビル・メトロスクエアで「食と農の祭典2005」を開催した。
 この祭典は、全農安心システム認証商品、旬の国産農産品、全農ブランド商品などの試食・販売を通じて、消費者に国産農産物の優位性をアピールするもの。昨年六本木ヒルズで開催されたが、今年は大手町に会場を移しての開催となった。
 初日の20日、オープンを前に神出元一常務が「国産農畜産物やその加工品をしっかりアピールし、“生産者と消費者の架け橋”にという私たちの思いを大きく広げ、農業の思いを消費者に届ける祭典にしたい」と挨拶した。
 会場には、全農とその関連会社、ホクレンや長野県本部など全部で19のブースとキッチンカー、田んぼコーナーが設けられ、食と農の祭典にふさわしい雰囲気がつくられた。ビジネス街のため12時頃からがピークと予想されていたが、11時のオープンと同時に付近の会社に勤めるサラリーマン、OLを始め、大手町に用事で来た人などが次々と来場し始めた。各ブースでは食べてもらうことが一番のアピールになると訪れたお客さんに試食を進め、国産農産物の良さを熱心に説明。
 横浜から来たという主婦は、「このような催しがあることは知りませんでしたが、人が集まっているので覗いてみました。全農の名前は良く知っていますが、こんなに多くの商品を見るのは初めて。食品を買う時、一番気になるのは安全性です。値段も当然考えますが、毎日口にするものだけに安全で、安心して食べられることがなによりも大切だと考えています。その点、国産農産物は信頼できます。これからも、安全を第一に食品を選んでいきたい。全農はそのための情報を、これからも提供して欲しいと思います」と語った。その他、会場で何人かに聞いても、この主婦と同じように食品は安全性が一番と考える人が多く、そのための情報が不足しているとの意見が多かった。
 ブースでの試食・販売と同時に会場中央のステージでは、「もちつき」、「トークライブショー」、「郷土芸能演舞」、「村上祥子料理教室」が行われた。トークライブショーは20日にタレント・エッセイストの高木美保さん、21日にモデル・野菜ソムリエの長谷川理恵さんが出演し、農業や野菜に関して日頃思っていることなどを語った。ともに12時からのステージであったため昼休みと重なり、多くの人が詰めかけ2人の話に耳を傾けていた。
 また、郷土芸能演舞は20日が、小倉祇園太鼓女無法松の会による太鼓の両面打ち、21日がソーラン節、津軽じょんがらなど全国の民謡を踊りも交えて紹介した。普段見ることのないそれらの演舞に、来場者の多くは興味深げに見入っていた。

■収益の一部を難病で苦しむ子どもを救う『明美ちゃん基金』に寄付

 2日間を通して約5万人が来場し、祭典は晴天にも恵まれ成功裡に終わった。この祭典を担当した大消費地販売推進部では、「予想を上回る来場者があり、大手町で開催して良かった。売上も各ブース平均で昨年の3倍程度はあった。ほとんどのブースで商品を売り切り、売れ残りは出なかった。米も良く売れた」と、予想以上の人出と売れ行きだったと評価した。さらに、「各ブースで全農の担当者が、直接消費者に国産農産物の良さをアピールできたことは、大きな収穫だった。全農の役割である架け橋機能を果たせたのではないか。昨年に比べて今年は会場もちょうど良い広さで、来場者の興味をそらすことなく我々の意図を伝えることができたのではないか」と、評価した。この祭典は来年以降も継続していく予定で、今後は品揃えを増やしたり、試食などにもっと工夫をしていきたいという。
 収益の一部は全農の社会貢献活動の一環として、先天性心臓病などに苦しみながら経済的事情で手術を受けることができない子どもたちを救うために運用される『明美ちゃん基金』(事務局・産経新聞)に寄付することにしている。

大手町にかかしが出現 試食を勧められる来場者
大手町にかかしが出現
試食を勧められる来場者

 

(2005.10.25)


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