農業協同組合新聞 JACOM
   
農政.農協ニュース
営農用A重油で価格支援を実施 
原油価格高騰対策 -JA全農 (11/9)

 原油価格の高騰は農業経営にも影響を与えているが、JA全農は施設園芸農家を支援するためハウスの加温に使用する営農用A重油への緊急価格対策を実施すると11月7日発表した。
 全農が最大で10億円規模の財源を用意しJAを支援、JAが独自財源を上乗せして農家の営農用A重油支払い額に対して後戻しをする。
 JAの申請によって支援が実施されるがJAが独自財源を上乗せすることが条件。また、未統合県の場合は経済連の上乗せ財源支出も条件にしている。
 対象期間は10月から来年3月まで。この期間にJAから仕入れたA重油が後戻しの対象となる。実質的な価格引き下げ水準は県やJAが実施する対策内容によって異なるが、全農が扱う営農用A重油は国内シェアの3分の1の100万kl。全農の財源10億円だけで試算すると1リットルあたり1円の引き下げになる。
 JA全農によると昨年11月のA重油価格は1リットル45円前後だったが、今年は60円を超えているという。農業経営に打撃を与えていることから緊急対策を実施することになったが「過去にはない取り組み」(JA全農・吉永正信総合企画部長)だという。財源は事業全体の合理化のなかで生み出した。
 なお、JA全農では原油高騰対策の一環として、省エネ対策や作物別・地域別の温度管理参考データなどを解説した小冊子『JAグループ ハウス適温管理運動』(作成:JA全農営農総合対策部)を1日に発刊、JA、組合員に配布するなど、省エネによる収量、品質維持といった営農技術を支援する運動も進めている。
(2005.11.9)


社団法人 農協協会
 
〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町3-1-15 藤野ビル Tel. 03-3639-1121 Fax. 03-3639-1120 info@jacom.or.jp
Copyright ( C ) 2000-2004 Nokyokyokai All Rights Reserved. 当サイト上のすべてのコンテンツの無断転載を禁じます。