中川昭一農相は11月29日の記者会見で政府の規制改革・民間開放推進会議が年末に提出を予定している報告書に農協改革の盛り込みを断念したという一部報道について「宮内(義彦同会議議長)委員会でそういう方向になったとは聞いていない。引き続き議論していくのだろう」と述べたうえで「ただ、農協は100%民間組織。改革も続けている。郵政のように、国の組織のように、同じレベルで関与していくのとはまったく違う」と同会議の議論に釘を刺した。
しかし、農協改革については「不十分です。徹底的に自ら改革を」と指摘。とくに全農改革については「改革じゃないですね、あれは。全農不祥事をどうやってリカバーするかという、ゼロから前に進むというよりもマイナスもいいところにいる。ですからまずスタートラインにつけと。そこから真の改革が始まる」と述べた。また、「農業者のための農業団体としてお客さんのために貢献できる団体として改革すべきことはいっぱいある。改革しなければ農業者、消費者からの支持を失い、その結果、なくなる。これは必然。(農業者、消費者に)貢献できる組織になってもらいたいと期待している」と語り、改革への「必死の努力」を求めた。 |