農業協同組合研究会(農協研)のホームページ(HP)を全面的に改訂しました。意匠を新しくしただけでなく、内容も新しくしました。
ぜひ、いちど見て感想を寄せてください。
このHPを見るには、農業協同組合新聞HPの上の方にある、いくつかの項目欄の中の「農業協同組合研究会」をクリックして下さい。そうすると、農協研のHPに入れます。
このように、このHPは、農協新聞のHPの一部になっています。
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さて、このHP改訂の大きな特徴は、これまでのような研究会の事務的な報告に加えて、新しく「談話室」を作ったことです。この談話室には、研究会の会員でも会員でなくても、誰でも自由に入って自由に発言(書き込み)できます。研究の発展のためには、誰でも自由に参加して討論できる公開の場が必要、と考えたからです。
この研究会は、農村での協同組合運動を研究対象にしていますが、このHPは、それを広くかつ深く研究するために、農村で起こっている社会問題を広い視野で取り上げるページにしたいと思っています。
いま、農村には競争原理の波が押し寄せています。それに呑み尽くされようとしています。しかし、農村社会の基礎的な結合原理は、協同原理です。この互いに相容れない二つの原理の間の緊張関係が、農村で起こっている、あらゆる社会問題に多かれ少なかれ、また、直接あるいは間接に影響していると考えられます。
このように考えると、農村での協同運動を広範に、かつ根源的に研究するには、農村で起こっている、あらゆる社会問題を取り上げねばならぬことになるでしょう。
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このHPは、また、現行の制度や政策にとらわれない自由な討論のページにしたいと考えています。
いま、与えられた制度や政策のもとで、如何にして農村を豊かにするか、という研究はあちこちで行われています。こうした研究を私たちは高く評価しています。農村を実際に、少しづつでもいいから、着実に豊かにするような研究は貴重です。
しかし、こうした研究は、ともすると、現行の制度と政策を、無批判に、全面的に肯定している研究と誤解されたり、行政の下請けと揶揄されることがあります。
私たちは、誤解や揶揄をおそれている訳ではありませんが、そうした研究にとどまらず、制度や政策を研究対象にして、その改善をめざした研究に突きささっていきたい、と考えています。
そして、このHPを農村での社会問題の改善のために、いま、どのような協同組合運動の改革が必要か、という視点で討論していただく場にしてください。
会員および会員外の皆さんの、自由で活発な発言(書き込み)を期待しています。
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その他にも、多くのページに「ご意見はこちら」というボタンを作りましたので、ボタンをクリックして、そのページから触発された意見や感想を、メールで熱いうちにナマのままで送ってください。
このHPは、読者への一方的な情報の伝達ではなく、また、読者と運営者との、双方向からの情報交換だけでもなく、読者どうしの、多方向からの意見交換の場にしたい、と考えています。
このHPに書かれている問題について、また、書かれていない農村の社会問題について、読者から寄せられた意見や疑問は、全てを公開するし、なるべく全てに、誰かが必ず応えるようにしたいと思っています。
そのために、他の会員や読者に応えてもらうことを、お願いすることになると思います。そのときには、快く引き受けて下さるよう、お願いします。
その際、もちろん、掲載料はいただきません。また、原稿料は支払いません。研究成果は、中間的な研究成果や途中の討論も含めて、無料で公開することが、研究の発展に欠くことのできない、重要なことと考えているからです。
それは、ちょうど、ピタゴラスの定理を使うたびに、ピタゴラス先生に使用料を払うことがないのと同じことだ、と思います。もしも、使うたびに使用料を払っていたら、学問はこれ程までに進歩しなかったでしょう。しかし、使うときには必ずピタゴラスという名前をつけて使って、偉大な先人を讃え、感謝と尊敬を忘れないようにしているのだと思います。
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以上のように、HPを自由に書き込めるし、そのすべてを公開するようにしたのは、皆さんの意見を聞いて、研究会の民主的な運営に心がける、というだけではありません。農村の現場で、また、研究の現場で、実際に進行している事態を皆で共有し、議論のときの共通の認識にして、お互いの理解を進め、農村での協同運動に、少しでも深く貢献したい、と考えるからです。
何はともあれ、いちど見てみて下さい。そして、意見や感想をお寄せ下さい。
(研究会理事 森島 賢) |