12月8日の食品安全委員会の答申を受けて(別掲)、政府は米国、カナダと輸入条件について協議し12日に合意したことから、同日、輸入再開を決定した。
輸入条件は(1)全頭からの特定危険部位(SRM)の除去、(2)20か月齢以下の牛由来であること。これらの条件を満たしていることの両国政府の衛生証明書が添付されていなければならない。今回の輸出プログラムでは、ビーフジャーキー、ソーセージなどの牛肉加工品やひき肉は輸入再開の対象となっていない。旅行者が持ち帰る携帯品としての輸入もできない。
輸入再開にあたって両国の輸出プログラムの遵守状況を確認するため、13日から24日まで担当者を派遣して認証された食肉処理場を査察する。
世論調査などでは、輸入再開に過半数の国民が反対しているが、リスク管理機関の厚労省、農水省は食品安全委員会の答申は科学的な評価だとし「輸入は再開できる」と判断したと説明している。
また、輸出プログラム実施の査察結果については、食品安全委員会に報告するともにホームページでも公開するという。
原産地表示は、生鮮品についてはすでに義務づけられているが牛肉加工品でも加工度の低い「味付けカルビ」、「合挽き肉」などは表示が原産地表示の対象となっている。今後は対象加工品の拡大を求める声も強まることも考えられる。また、外食産業については自主的な表示取り組みを促進するという。
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