NPO法人日本介助犬アカデミー主催の「介助犬シンシア引退式」が12月16日、全共連ビル6階マツヤサロンで開催された。
介助犬シンシアは使用者の木村良友氏と一緒に、介助犬による身体障害者の社会参加の道を開き、『身体障害者補助犬法』につながる社会の流れに大きく貢献してきた。しかし、今月で12歳(人間の歳に換算すると約64歳)になったことから、介助犬としては引退し、木村家のペットとなる。
高柳哲也同アカデミー理事長は、「シンシアと木村さんが先駆者として頑張ってきたおかげで身体障害者補助犬法が成立し、身体障害者の社会参加が進みつつある。また、介助犬も社会的に認知されてきたと思う。それらの背景には、JA共済連が活動を全面的に援助してくれていることがあり、感謝したい」と挨拶した。また、長田信一厚生労働省障害保険福祉部企画課社会参加推進室長は来賓として挨拶し、「シンシアと木村さんの活動は、介助犬の存在を広く国民に知らせるのに役立った。国としては今後も、障害者の社会参加を支援していきたい」と、障害者の社会参加はまだ不十分だとの認識を示した。
続いて木村良友氏がシンシアが木村家に来た経緯、介助犬として訓練を受ける様子や同伴出勤する様子などをスライドを使い紹介した。そして、木村さんから介助犬アカデミーの活動を支援しているJA共済連の上原寿宰理事長に感謝状が贈られた。
会場には、「身体障害者補助犬を推進する議員の会」の橋本竜太郎前会長、津島雄二会長、阿部知子事務局長も駆けつけ、シンシアを労った。
シンシアの引退後は、介助犬エルモ(2歳)がその役を引き受け、木村さんの介助をする。会場にはエルモも来ており、紹介された。
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