農業協同組合新聞 JACOM
   
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収支は改善基調 JA拠点型事業の統廃合など改革進む (1/18)

 農機、給油所(SS)、Aコープなど施設や店舗を持つ拠点型事業は、多くのJAの不採算部門だが、平成15年度決算では赤字幅が縮小するなど「全体的には収支改善基調にある」とJA全中が1月18日の経済事業改革中央本部委員会で明らかにした。これはJAなどが事業の見直しや効率化を進めた結果だが、その改革効果は経済事業改革の具体的取り組みが本格化した16年度以降により明確に現れるものと見られる。
 うち農機センターの事業は1JAあたり平均の赤字が600万円だが、赤字幅は前年に比べ約26ポイント縮小した。また調査対象全体に占める赤字JAの割合も65.5%で1.6ポイント減少した。
 SSは平均収益が390万円で11%増だが、赤字JAの割合が1.6ポイント増えて約52%。これは原油高や業界の競争激化で経営が両極化したことによると見られる。
 Aコープは平均収益が約1170万円と2.2倍強の伸びで、赤字JAも約38%と8.4ポイント減。
 以上は2期連続して報告したJAの決算を分析したもので対象JA数は、農機362、SS438、Aコープ226。
 一方、運営改善と並行して拠点の統廃合、会社化、外部委託なども一定程度進み、これが全体の収支改善基調に寄与している。経済事業改革中央本部は、拠点事業の見直しや統廃合などの施策展開を加速させる必要があるとしている。
 15年度末の農機センター数は644で前年と比べた減少数は35(26JA)。主に統廃合による減少だ。
 SSは廃止187、会社化155、連合会移管23その他で計364店舗が減少し、4014店となった。 Aコープは22店が主として廃止によって減少し、1227店となっている。
 このほか、物流拠点については、16年12月末までに累計で100拠点122JAが整備を完了し、▽配送業務の外部委託化▽受発注窓口の一元化▽JA在庫の県域移管と圧縮などの物流合理化を進めた。
 これにより15年度に整備をした37JA(30拠点)合計の物流コスト削減額は約32億円にのぼると中央本部では推定している。
 物流を含めた拠点型事業の改革では県域改革本部がマスタープランをを策定しており、今後はその実践を全国展開していく。

(2005.1.20)


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